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細かすぎて伝わらないロマンスの苦手な場面&拍手御礼

 ついこの間、Twitterで「#マイナー不快描写選手権」ってタグが流行りました。その時、何かつぶやこうかな、と思ったけど何も浮かばず。
 やっぱり「ヒロインが必然性のない嘘をついている」というのと「三角関係」って苦手だな、とは思うのですが、「マイナーなのか?(´ω`;)」と首を傾げざるを得ない(私が主旨を理解していないだけか)。まあ、ロマンス限定だからマイナーっちゃマイナーか……。
 ちょっと前にラジオで「細かすぎて伝わらない、映画の苦手な場面」みたいなのも特集されてて、これも悩んだ。映画って、確かに苦手なところあるけど……たとえば、『オーシャンズ11』を見た時感じた「失敗しそうな雰囲気」に耐えられないとか。しかしそれは描き方にもよるし、シチュエーションでも違うし、何より体調にも左右される(´-ω-`)。疲れているとより敏感になるね。けど映画だと苦手でも途中で止めたりはしない。時間経過とともに消えていくものだから(映画館だとなおさら)。止めるのは、つまんない時です。
 小説だともっと気軽に読むのを中断してしまうけど、そうはいってもやはり「つまんない」以外で読むのをやめることはない。かなりつまらなくてもななめ読みすればなんとか最後まで読めるしね。
 上記以外だと、『世界で一番美しい声』みたいな「悲惨な目に遭った主人公たちがさらに悲惨な目に遭いそうな雰囲気」がつらい。ハラハラしちゃうのです。
 でもよくよく考えたら、一つ大きな「不快描写」に気づいた。それは、ロマンス小説のヒーローに多いですけど、出会ったばかり、あるいは知人程度の知り合いでしかない相手に対して、なめくさった態度をとる、あるいはセクハラ的な態度をとるというもの。ぶっちゃけ、この間読んだ『エルドラドの罠』のヒーローみたいな奴!
 これは、今読んでいるロマンス小説を読んでて気がついたのです。2018年に出版されたヒストリカルなんだけど、冒頭で自分の容姿や境遇にコンプレックスを持っているヒロインに対し、人違いで無礼を働いたヒーローがそのあとちゃんと謝って、礼儀正しく優しく接するのです。ただそれだけでとても当たり前のことなんだけど、「初対面だからこれが当たり前」のことができないヒーローって、今までけっこう少なかったな、と思ってしまった。
 ロマンス小説のヒーローはいろんな偏見を持っている男が多いので、なめくさった傲慢な態度というか、なんだかわからないけどヒロインのことを第一印象で決めつけたり、ひと目惚れがバレたら死ぬんじゃないかって勢いで冷たく接するんだけど、あまりよく知らない相手にそんな態度をとるって、人としてどうなのよ、なんだよね(´ω`;)。あとから「混乱してたから」みたいなこと言い訳したりするんだけど、知らねえよそんなこと(゚д゚)! お前の機嫌をヒロインに、っていうか他人に取らせてただけだろ。
 もちろんよく知っている人に対してもそんな態度をとってはいけないけど、割と近づくとそういう態度をとりそうだから避けてるというのが多いだけマシなのか……。けど、そういう態度を結果的にとると、「そうさせた彼女が悪い!」みたいにとたんに頭悪くなるんだよなあ。
 それから「セクハラ」的な態度もね……。ロマンス小説ですから、ヒロインもヒーローに惹かれているわけです。だから最終的にうやむやになるんですが、なんかこう、よく知りもしない相手に行ったセクハラ行為をそれでなかったことにされてもな、とドン引きするような作品もあるのです。フィクションだから、たとえばヒロインもヒーローと同じような衝動があって釣り合いが取れていればいいんですが、ハーレクインなんかだとヒロインが無垢な場合が多いし、とても若かったりもする(最近は変わっているかも)。そしておそらく、そういう欲望のバランスをあからさまに描けない場合もある。「セクシーな大人のヒーローの誘惑に翻弄されながら自分の欲望にも気づいて戸惑う無垢なヒロイン」という一定の「好まれる様式」があるんですよね。そうなると、誘惑シーンが単なるセクハラにしか見えない場合もある(もちろん作者の力量もありますが)。
 あとのフォローがないのもいかんのかも。つまり、「あの時はごめんなさい」とヒーローがちゃんと反省すれば、フィクションなんだから私だって納得しますよ。でも、ロマンス小説、特にハーレのヒーローは反省しない(゚Д゚)! ヒロインも簡単に許しやがってえぇぇっ!
 ……まあ、これは私が古いハーレばかり読んでいるからかもしれません。2018年のヒストリカルがちゃんと配慮されてるんだし、この間読んだ比較的新しいハーレもこんなダメダメなヒーローではなく、常識人だった。(あとこれ、全然マイナーでも「細かすぎて伝わらない」ものでもなかった。よくあることだ!)
 ただ問題は、常識人のヒーローと大人のヒロインのコンプライアンスに配慮した展開のロマンスが面白いかどうかはまた別、ということです(´ω`;)。とはいえ、それは昔も同じ。昔は昔の縛りがあり、今は今の縛りがある。ロマンスも含めたエンタメ小説は自由に見えるジャンルですが、読者が気づかない様々な制限があるからこそ、そんなふうに見えるジャンルなんですよね。そういう制限の中で面白さを追求するジャンルだし、それを超えたものが後年に残る文学になると私は思っているのです。

[11/28追記]
 最後のところ、「制限」というより「注文」ですね(´ω`;)。
「こういう感じの話書いて」「こういうのが今売れてるから」「もっと泣けるような話を」「もっとHOTな話を」等々の注文ってことです。
 小説家も言ってみれば出版社の下請け業者ですんでね……。

 いつも拍手をありがとうございます!
 続きはお礼です。映画『アナと雪の女王2』にコメントくださったHさまへ。

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tag : 資料用

□『アナと雪の女王2』

『アナと雪の女王2』"Frozen 2" 2019(11/22公開)
 エルサがアレンデール王国の女王になって3年。妹のアナとともに王国を治め、オラフやクリストフらと家族のように仲良く暮らしていたが、ある日、自分を遠くから呼ぶ不思議な声に気づく。エルサは、自分にだけ聞こえるその声に導かれるまま、アナたちとともに北へと旅立つ。(監督:クリス・バック、ジェニファー・リー 声の出演:松たか子、神田沙也加、原慎一郎、武内駿輔、吉田羊、他)

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▼『レイチェル』ダフネ・デュ・モーリア

▼『レイチェル』ダフネ・デュ・モーリア(創元推理文庫)
 従兄のアンブローズが滞在中のフィレンツェで結婚したと聞いた時、彼を兄とも父とも慕っていたフィリップは孤独を感じた。その後、アンブローズは亡くなり、フィリップは顔も知らない未亡人レイチェルに敵意を抱く。しかし彼女と顔を合わせた時、その気持ちはなくなり、次第に惹かれていく。だが、残されたアンブローズの手紙が疑惑をかきたてる。彼はレイチェルに殺されたのだろうか──?("My Cousin Rachel" by Daphne du Maurier, 1951)

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tag : サスペンス/ミステリ 創元推理文庫 ★★★★

□『ロープ』

□『ロープ』"Rope" 1948(DVD)
 摩天楼を見渡すアパートの一室で、ブランドンとフィリップは、友人であるデイヴィッドを殺害する。理由は、デイヴィッドが自分たちよりも劣っているから、という身勝手なものだった。二人はその部屋で、デイヴィッドの父や恋人などを招いてパーティーを催す。ブランドンは自信満々だったが、フィリップは神経をすり減らす。勘の鋭いハーバード大時代の舎監であるルパート・カデル教授も招いたからだ。(監督:アルフレッド・ヒッチコック 出演:ジェームズ・スチュアート、ジョン・ドール、ファーリー・グレンジャー、他)

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tag : ★★★★

◆『エルドラドの罠』イヴォンヌ・ウィタル

◆『エルドラドの罠』イヴォンヌ・ウィタル(ハーレクイン)
 ジーナは、名付け親イヴリンが住むエルドラド館で過ごす時間を大切に思っていた。古く美しい館だが、イヴリンの家族はバラバラだ。特に息子のジャーヴィスとは折り合いが悪いらしい。その後イヴリンが亡くなり、悲しみに暮れるジーナをジャーヴィスは誘い出し、エルドラド館へ招く。「きみがぼくと結婚すれば、いっしょにここに住めるよ」──昔からあこがれていたジャーヴィスの言葉に、ジーナの心は揺れる。("Eldorado" by Yvonne Whittal, 1987)

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tag : コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★☆

□『へレディタリー/継承』

『へレディタリー/継承』"Hereditary" 2018(Blu-ray)
 ミニチュア模型作家アニーは、折り合いが悪く秘密主義だった母を失ったことからグループカウンセリングに通うようになるが、母の死は夫や息子のピーター、そして特に娘のチャーリーに影響を及ぼす。そんなある夜、ピーターに連れられチャーリーはパーティーへと赴くが、アレルゲン入りのケーキを食べてしまう。ピーターは病院へと急ぐが──。(監督:アリ・アスター 出演:トニ・コレット、アレックス・ウルフ、ミリー・シャピロ、アン・ダウド、ガブリエル・バーン、他)

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tag : ★★★★

□『コマンドー』

『コマンドー』"Commando" 1985(Blu-ray)
 元精鋭部隊コマンドーの指揮官ジョン・メイトリックスは、軍を退役後、11歳の娘ジェニーと山荘で静かに暮らしていた。そこへかつての上官カービー将軍が現れ、「君の元部下が次々と殺害されている」と告げる。護衛を置いて将軍が去った直後、武装集団が山荘を襲い、ジェニーを連れ去ってしまう。(監督:マーク・L・レスター 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、レイ・ドーン・チョン、アリッサ・ミラノ、ジェームズ・オルソン、ダン・ヘダヤ、ヴァーノン・ウェルズ、他)

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◆『エンドレス・サマー』キャレン・T・ウィッテンバーグ

◆『エンドレス・サマー』キャレン・T・ウィッテンバーグ(ハーレクイン)
 優秀なセールスウーマンのレベッカは、ある日オークションで古めかしいトランクを手に入れる。ところが、トランクが届く前にも関わらず、クイン・キンザーと名乗る男性が「譲ってほしい」と現れる。彼は「それは僕の伯母のものなので、買い取りたい」と言うのだけれど、それは果たして本当のことだろうか──?("Summer Charade" by Karen Toller Whitenburg, 1987)

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    プロフィール

    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
    ★★★★からがおすすめです。
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