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2012 · 11 · 23 (Fri) 19:50

◆『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』E・L・ジェイムズ

◆『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』E・L・ジェイムズ(早川書房)
 卒業間近の女子大生アナが、若き大富豪クリスチャン・グレイに出会ったのは、ルームメイトの代わりに行ったインタビューの時だった。こんな美しい人とは、もう二度と会えないだろう、と思っていたが、再会はすぐに訪れた。急速に惹かれ合う二人だったが、彼はアナに思いがけない“契約”を持ちかける。("Fifty Shades Of Grey" by E. L. James, 2011)
・〈フィフティ・シェイズ〉三部作第1作

 むー、何ということだ。三部作ってスピンオフじゃなくて、続いているのか(´д`;)。
 こんな終わり方をしたら、続きが気になるではないか。けど……どうしようかな。
 今回はなぜか、

「私、読まねばいかんかもっ(゚Д゚)!」

 と思って、Kindle版(単行本よりちょっとだけ安いorz)で読んだんだけど……続きはもしかしたら、文庫が出た時になるかも……いや、わからない(^^;)。
 とはいえ、けっこう面白かったんだけどね。ロマンスとしては割と王道なストーリーです。違うのは、ヒーローに加虐性向(SMのSの人)がある、ということだけ。そんなに過激でもないし。
 あとは基本的に、
「変な男に惚れられた(惚れた)気の毒な女性の話」
 というダイアナ・パーマーに代表されるようなお話です。

 なぜ私が「読むべきかも」と思ったかというと、やはりヒーローが「変態」だから。
 普通のロマンス小説では、なかなか変態の男性は出てこない。
 言っておきますが、私が「変態」と発言する時は、
「変態は一途」
 という持論を元にしています。惚れた相手が自分の狭い趣味を共有してくれたら、
「もう二度とこんな女はいないんじゃないか!?」
 と思って人一倍一途に愛する、という(私の勝手な)説。依存や執着も含めて、ヒロインにつきまとう。
 そういう狂愛的な物語が、私は好きなのですよ。だから、「読むべき」というか「読まねばっ」と思ったのです。
 その期待にはだいたい答えてはくれたけど、いまいち物足りない──というか軽く思えるのは、全体的に「かなりベタ」だから、かなあ。
 ホールディングスCEOのヒーローの部屋にヒロインが土下座入室って、今時の少女マンガでもやらないような出会いとか(´Д`;)。「パンくわえて曲がり角でゴッツンコ」くらいのベタさ。ヒロインのドジっ子ぶりや、「自分を美人と思っていない天然処女」というキャラ設定もわかりやすい。
 一人称ということでわかりにくいんじゃないかと思っていたヒーローの心情も無問題なメロメロぶり。俺様で、コントロール・フリークで、立派なストーカーで、悲惨な過去があるらしく、

「自分は五十通り(Fifty Shades)に歪んでいる」

 と言う。普通のセックスもするけど、とにかくヒロインの支配者(ドミナント)に──自分のものにしたくてたまらない。SDSM(自分でググってね)のルールを記した契約書をふりかざし、

「僕と契約して、従属者(サブミッシブ)になってよ!」

 とキュゥべえ並のしつこさで迫り来る。
 この作品は元々『トワイライト』のファンフィクション(ネット小説)だったらしいけど、ヒロインが某魔法少女並に迷うので、「実はまどマギの」って言っても知らない人はだまされるかもしれません(ないない)。

 ヒーローが私好みの「自分は彼女にふさわしくない」と思うような男なんだけど、同時にヒロインもそう思ってしまうところが、いまいち萌えなかった原因かもなあ……。
 疑問をすぐ口にしちゃう、我慢できずにメールしちゃう、というところは、私と同じで好感持てたけど>ヒロイン
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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