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◆『夜明けを待ちわびて』J・R・ウォード

◆『夜明けを待ちわびて』J・R・ウォード(MIRA文庫)
 金融界でのめざましい活躍により、富と名声を手に入れたショーンは、ある夜、長年疎遠だった父の死を知る。知らせてくれたのは、父の家の一階を借りている看護師のリジー。彼女から聞く父の姿は、まるで別人のようだった。自分たち兄弟は、父の酒と暴力に怯えて暮らしていたというのに──。("The Billionaire Next Door" by J. R. Ward, 2007)



 今月の新刊(ギリギリ)。〈ブラック・ダガー・ブラザーフッド〉シリーズで人気のJ・R・ウォードがジェシカ・バード名義で書いたコンテンポラリーロマンスです。
 割とオーソドックスなお話です。小さい頃の虐待が元で、人を信じられないヒーロー。(ヒロインも含めて)女はみんな金目当て」と決めつけ、「割り勘が女性とつきあう際のルール」と豪語する。ロマンスの大富豪ヒーローが「割り勘」を実際に口にするとは、なかなか珍しい(^^;)。
 まあ、すべての元凶は彼の父親です。妻が死んでから酒浸りになり、息子たち三兄弟をボコボコにしたり面倒みなかったりと荒れ放題。三兄弟が家を出ていったあと、どうやったのかはわからないけど禁酒した父親は、ヒロインととてもいい友人関係を築く。が、過去のことはもちろん語らず。彼女が話す父親の思い出話も、ヒーローは信じられない。
 いろいろあってヒロインは金目当てではない、とわかるんだけど、
「大金持ちの俺の父親だって知ってたから、近寄ったんだ! そうに違いない!」
 という気持ちがバレたあとの、

「俺のつきあった女はみんな金目当てだったから、君も疑っちゃった(´・ω・`)」

 という言い訳に対して、

「あんたの見る目がないだけじゃね?(゚Д゚)」

 とばっさり言うヒロインが好きです。
 父親に関しては結局何もわからないんだけど、そこら辺の現実感がかえってよかったです。ヒロインがヒーローのことを許すのも看護師としての経験あってのことだろうし、彼女のために変わろうとするヒーローは、一見あっけないようにも見えるけど、彼の中ではものすごく大きな変化なのだろう、と思いました。

 それから、巷でちょっとだけ話題になっていたのは、

「ヒーローが〈ブラック・ダガー〉の四作目『闇を照らす恋人』のブッチ・オニールと幼なじみ」

 という設定。ちゃんと書いてありましたよー。ブッチの家族については、私まったく憶えてないけどね(^^;)。
 ブッチがあの作品で何歳になっていたか憶えていないんだけど、発表された年は同じなんだよね。発売はどっちが先? ボストンの街なかで同時期に起こっていた話?
 あとどうでもいいけど、タイトルがリサ・マリー・ライスとかシャノン・マッケナと似てるね!
(★★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー MIRA文庫 ★★★★

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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