◆『心があなたを忘れても』マヤ・バンクス

　eBookJapanで「今週の無料の本」として紹介されていたので、読みました。
　ヒロイン、濡れ衣を着せられ、街をさまよっているところを誘拐されてしまいます。三ヶ月後、彼女が救出されるところをヒーローがテレビで見ていて、あわてて病院に駆けつけると、あまりのショックに記憶喪失になっていると聞かされる。しかも妊娠も知らなかったから、びっくり。
　テレビで見てなかったら、どうなったのかしら──その方がよかったんじゃないかしら、と思わなくもなかったり(´ω｀;)。だってヒーロー、バカなんですもの。ヒーローだけじゃなく、弟たちも。
　ヒロインがヒーローの元秘書だったっていうんなら、黒幕の現秘書を疑って当然だろ(｀Д´)、と思うのです。まあ、疑われそうだから罪をかぶせたんだろうけど、なんかそんなずる賢いようには思えなかったなー。これが誘拐まで彼女の指示だったら、それにも説得力出た。ヒロインに消えてもらうため、

「彼は私の身代金を払ってくれなかった(´;ω;｀)」

　というとどめの一撃を与えるというのは、かなり用意周到じゃないですか。
　でも、そうじゃないみたいなんだよね。だったら、兄弟のうち一人くらい冷静に別角度から見ていれば、バレてたんじゃない？　経営者としてもそういう役割のバランスを欠くのはどうかと思うよ。
　ひどい目に合ったヒロインのトラウマはいかばかりのものか、と思うけど、あっさり許すし、ヒーローの懺悔や後悔も短い。割とうちひしがれる方ではあるんですが、起こったことと比例すると全然量が足りない。
　ああ〜、たまには胸焼けするくらいヒーローの後悔を読みたいなあ。大盛り、いや、爆盛りで！　後悔しすぎて読んでるこっちも地獄を見るほどのものを！ヽ(`д´#)ﾉ
　誘拐犯もつかまらないし……それは、シリーズ次作に持ち越しなの？(´･ω･`)
（★★★☆）