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2012 · 12 · 20 (Thu) 15:30

◆『さまよえる砂漠の王』キャロル・マリネッリ

◆『さまよえる砂漠の王』キャロル・マリネッリ(ハーレクイン)
 ハイダル王国の女王ライラは、許婚であるクセイ王国国王ザヴィアンとの婚礼の日を迎えた。ずっと昔から決められていたことではあったが、二人はほとんど会ったことがなかった。初めて会った時、ザヴィアンはライラがいないかのようにふるまった。だが、彼女はこの結婚をちゃんとしたものにしたいと思っている。たとえ夫のふるまいに謎があろうとも──。("Wedlocked: Banished Sheikh, Untouched Queen" by Carol Marinelli, 2010)
・〈シークの憂い〉第1作

「Renta!」1/14まで無料で読めるそうなので、シークものだけど、読んでみました。
 とはいえ、ヒロインが欧米人とかではないので、なんちゃって感は薄い。ほとんどヒストリカルを読んでいるようで、苦手なシーク&ロイヤルものでもそれほど違和感はなかった。
 そういう点はよかったし、ストーリーもヒーローが何を隠しているのかが気になって、真相が明らかになるまでは楽しめました。しきたりとか王族としての義務とか、そういうめんどくさいところがロマンス要素を薄めてはいるんだけど、引きが他にあるのはありがたい。
 でも、ヒーロー自身も謎に思っていたことの真相がわかった時、リアルに、

「工エエェェ(´д`)ェェエエ工工」

 と言ってしまった……。
 いやこれは……ヤバいでしょ。普通に外交問題だし、「正直に言ったから」ってこんなきれいには絶対に終わらないし、下手すると戦争や内乱のもとですよ。
 でも、これをヤバいと思うのは、私が日本人だからかな。
 だって、一般人を拉致したって揉めるんだから。この作品の場合、一般人じゃないんだよ。
 高度過ぎる外交問題になって、かえってこういうシナリオを選択するかも、とも思うけど、リスクが未知数過ぎて怖い……。
 むむむ、ロマンスはほんとにファンタジーだな、と改めて思う。欧米の人は、きっとこれを読んでも何とも思わないんだろうな(´・ω・`)……。
 これを差し引いた評価にした方がいいかどうかわからなくなってしまったので……ま、真ん中にしておくよ(´д`;)。
(★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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