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●『美しき海賊のプリンス』ガーレン・フォリー

●『美しき海賊のプリンス』ガーレン・フォリー(ラベンダーブックス)
 1770年、地中海の島国アセンシオン。フィオーレ王家一族は側近モンテヴェルディの裏切りにより、13歳の王子ラザールを除いて皆殺しにされた。たった一人で逃げたラザールは15年後、アセンシオンへ復讐のために戻ってくる。海賊船団を率いる船長“アンティグアの悪魔”として。父の裏切りを知った娘アレグラは、モンテヴェルディ一族を処刑しようとするラザールの前に、人質として身を投げ出す。("The Pirate Prince" by Gaelen Roley, 1998)
・〈アセンシオン〉シリーズ第1作



 ちょっと忙しかったので読むのに時間がかかりましたが、とても面白かったです!
「海賊になった王子さまと裏切った男の娘のロマンス」というドラマチックな設定もさることながら、ヒーローとヒロインのキャラがいい。
 特にヒロイン。欧米の女子だとヒストリカルでも我が強くプライドが高い人になりがちですが(いや、それが悪いわけじゃないよ)、この作品のヒロインは尽くすタイプ。ん? 尽くすというと、何だか違う感じ……。
 うーん……そうだな。学園ものでいうと、委員長タイプ? 生真面目で、お堅いイメージな美人。心根はとても優しいけど、少し自信がなくてあまり前には出ない。信念を持って正論を吐くけど、世間知らずなところがのちのちわかってきて、自分でも多大なショックを受ける。──こんな感じかな?
 対するヒーローは、「あの時、逃げた自分」を許せなくて、自分ををわざとおとしめている。転校した学校故郷に帰って復讐相手の娘を殺そうとしたけど、ひと目惚れして計画は台無し。
 卑怯者の父親は自殺し、ヒロインは人質として船に乗せられる。
 死んだ王子さまにずっとあこがれてきた彼女は見る影もないヒーローのことを信じず、父親の所業もなかなか認められない。
 このヒロインのお堅さが、日本人ぽいと思った。ヒーローも、傷ついた心を隠すためにふざけたりしてチャラい男を演じているんですが、これも欧米人ぼくなく見えた。
 俺様な態度でからかいまくるけど、結局はお堅い彼女に振り回されるヒーローが何だかおかしい。ページ数は多いし、彼はかなり過酷な過去やトラウマを抱えているのですが、全体的にユーモラスなんだよね。これはやっぱり、天然真面目ヒロインのなせる技ではないかと。
 本物の王子だと知ったヒロイン、彼に一生忠誠を誓うことを決め、

「決められた婚約者とちゃんと結婚して、持参金を国の復興に当てるべきだ!」

 と力説してしまう。ヒーローあ然( ゚Д゚)。
 でも、それを受け入れるヒーロー。それが彼女の望みというのもさることながら、自分にかけられた“呪い”(まあ、ありがちな奴ですよ(´ω`;))から彼女を守ろうとして。本当は彼女にすがりつかないと生きられないくらい愛しているのに。
 そして、ヒロインもまたそれを受け入れてしまうほど彼を愛している。

「ハッピーエンドじゃないんじゃないか」

 とハラハラできるロマンスにハズレはないですよ。
 さらに、お話の展開もけっこう裏切られたので楽しかった。特に、中ボスのあっさり加減と意外なラスボス。
 さすがあの人の妹(架空設定)だと思いました。ちょっとしか出ないけど、なぜか印象が強烈。タバコのおばけみたいな名前だったからかな?(^^;)

 久々に気に入ったヒーローが登場した予感です……。俺様ヘタレの王子さま? ていうか、このカップルが何だかかわいい(´Д`*)。
 あ、あと一応これもロイヤルものだと思うんですが、ハーレのロイヤルものがいまいちだと思う理由が少しわかった気がする。背負うものの重さがわからないんだよね。この作品では、とても重い責務を意識して、それでも人間として幸せになろうとあがく姿がちゃんと描かれていたと思います。
(★★★★☆)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ヒストリカル ラベンダーブックス(幻冬舎) ★★★★☆ シリーズ

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 コメントありがとうございます。お返事遅くなりましてすみません。
 ガーレン・フォリーは三部作全部読みたいと思っていますが、感想はいつ書けるか……。
 気長にお待ちくださいませ〜。
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    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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