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●『タータンの戦士にくちづけを』パメラ・クレア

●『タータンの戦士にくちづけを』パメラ・クレア(ヴィレッジブックス)
 1758年、伯父に陥れられたスコットランド貴族の娘アニーは、戦争に揺れるアメリカの地に奴隷として売られてしまう。その奉公先でインディアンに襲われ、逃げる彼女を救ったのは、イギリス軍レンジャー部隊を率いるイアンだった。彼もまた罠にはめられ、戦いに身を投じていた。("Surrender" by Pamela Clare, 2006)



 リクエストいただいた作品です。(猟犬さま、ありがとうございました!)
 1755年〜1763年のフレンチ・インディアン戦争というのは、不勉強なので初めて知りました。アメリカンヒストリカルで戦争ものと言ったら、やっぱり南北戦争になってしまうものね。独立戦争もあまり読んだ記憶がない……。
 そういう点では非常に興味深かったし、プロットはとてもよかったのですが、なんでだろう……読むのに時間がかかった。
 理由の一つとしては、ヒロインが苦手なお嬢様系の人だということ。話が進むうちにたくましくはなるんだけど、ぽやぽやなお嬢丸出しの前半というか、導入部が長すぎるような気が。ここでヒーローとヒロインの違いや敵対関係(故郷のスコットランドでは一族が敵同士)を印象づけて、性的緊張感を盛り上げて──という意図がよくわかるだけに、もうちょっとテンポが欲しかった。
 レンジャー部隊のキャンプに行ってからも、ヒロインが嘘をついている状況がまた苦手なせいか、なかなか話が進まない気がしてねえ。
 とはいえ、脇役のキャラは秀逸。特にイギリス軍の指揮官ウェントワース卿が。優秀な部下がほしい彼は、たまたま見かけたヒーローを適当なでっちあげ罪で逮捕して、

「わたしの部下になるか、弟たちとともに死刑になるか、好きな方選べ」

 と言う卑劣でキモい奴。ズラかぶってるし!(いや、正装のカツラだというのはわかっていますが(´д`;))
 彼のキモさの上を行くのが、ヒロインを無実の罪に陥れた伯父さん! わずかな出番しかないんだけど、彼のマジキチぶりがクライマックスを持っていった感じでした。
 なんかこう、いいところも気になるところも目立つ、という……だからちょっと読みづらかったのかなあ。いい作品だとは思いますが。
 でも、こういう独立戦争よりも前の時代のものを読むと、アメリカ人が「自分の身は自分で守る」ということにこだわる気持ちはよくわかる。わかるけどね……。

[2/17追記]
 ちょっと言葉足らずだったかしら、と思い、追記。
「ヒロインが嘘をついている状況」が苦手と言いましたが、嘘をついても無理ない状況なら文句はありません。
 この作品もその点はちゃんとしていたんですが、それでもなんかモヤモヤしたのはなぜか、と考える。
 おそらく、もっとひどい境遇になる可能性もあったことに、ヒロインが思い当たらないからではないか。
 それもまた当然なんです、苦労なしのお嬢様だったんだし、何も悪いことはしていないんだから。
 だから、ここら辺にまったくひっかからない人もいると思う。
 ただ、私は少しヒロインに厳しいところがある。ヒーローがだいぶ悲惨なので、それとも比べてしまったのかも。彼の話を聞いて、やはり変わっていくわけだし。
 ヒロインの、気持ちの切り替えがなかなかできないところというか、のんびりさ加減というのが、「戦争」という切羽詰まった背景との違和感になったのかなあ。
 うーん、うまく表現できないなあ(´д`;)……。
(★★★☆)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ヒストリカル ヴィレッジブックス ★★★☆

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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