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2013 · 05 · 05 (Sun) 15:09

◆『楽園を見つけたら』リサ・マリー・ライス

◆『楽園を見つけたら』リサ・マリー・ライス(扶桑社ロマンス)
 叔父の経営するホテルチェーン重役として、世界中を飛び回りながら働くフェデリカ。だがあまりの多忙さに、次の買収予定地“ハリーズ・フォーリー”のある町についたとたん倒れてしまう。フェデリカは町の敵であるはずなのに、人々は親身に看病してくれる。疲れきった彼女の心は次第に癒され、町長兼保安官ジャックに惹かれていくが、交渉の期限は迫ってきて──。("Homecoming" by Lisa Marie Rice, 2009)

 ああ、読み始めたらまるでヒロインのように倒れて(風邪ですけど)、読み終わるのが遅れた……orz
 元々はエリザベス・ジェニングス名義で書かれたものなので、HOTさは抑えられています。というか、いつものリサマリのと比べると「なしに等しい」とすら私には思えます。
 何より違うのがヒーロー。たとえ別名義のものだとしても、ヒーローの印象はそんなに変わらなかったのに、この作品ではいつもの性欲が暴走して爆発するような人(´ω`;)ではなくかなり普通の人です。ヒロインと初めてベッドをともにする時に、

「手が二つしかないのが、もどかしい」

 と考えているところにかろうじて片鱗を感じる程度。
 でも、元軍人ではあるんだよね……。(「通訳を経て小説家」って作者プロフィールにあるから、軍関係の通訳だったのかな……)
 ヒーローのキャラクターがリサマリの作品世界を支えているというのがよくわかる。それがこの作品にはないので、微妙といえば微妙かなあ……。ヒロインにあまり変わりはないので、ちょっと影が薄くなってしまう。やっぱりあのヒーローが好きだし面白いんだよね(´・ω・`)。
 倒れたヒロイン、休んでいる間に町と買収しようとしていた屋敷をすっかり気に入るけど、会社の方針が決まってしまっているので、自分の力だけでは止められない。そのためにどうするか、というお話。キーワードは町の名前そのまま「カーソンズ・ブラフ(カーソンのはったり)」。西部劇を知っているともっと面白いのかな……。私、映画は大好きだけど、西部劇には疎いのよね(´・ω・`)。思い出したのは『テキサスの五人の仲間』というポーカーゲームをテーマにした映画。
 感想を書いていたら、けっこう物語的には凝ったものだったのかも、と思い始めた。FAXやメールでだけ構成した町の外にいる人たちの描写もテンポいい。ただ全部が成功しているかというとそうでもない。町の不思議な雰囲気はわかるけど、描ききれていないと思うし、若干ぼやかしたまま消化不良で終わった箇所も……。
 でも、訳者あとがきにも書いてあったけど、サスペンス色のないリサマリの作品を読みたいと思ってはいたのよね。評価はそこら辺モロモロをオマケしておきます。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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