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2013 · 05 · 15 (Wed) 13:37

◆『アメジストの瞳』エリザベス・ローウェル

◆『アメジストの瞳』エリザベス・ローウェル(MIRA文庫)
 幼い頃から学者の両親とともに辺境を旅してきたリサは、テキサスの牧場にある植物保護区で夏を過ごしていた。そこへ現れたライという名のカウボーイに心奪われる。彼を自分と同じように貧乏だと思い込んでいるリサだったが、実はライは牧場の持ち主ボス・マック──ライアン・マッコールだった。("Fever" by Elizabeth Lowell, 1988)

 再読です。
 昔読んだ時も泣かされたけど、今回もやっぱり泣いたー(つД`)。病院に持っていったんだけど、とても最後まで読む勇気はなかったよ。
 あまたあるロマンスの中で、おそらくもっとも純真、無垢、世間知らず、そして正直なヒロインです。お金はないけど、何でもできるし、何でも作る。金目当ての女しか出会ってこなかったヒーローとの対比が鮮やか。
 恋愛はそう一概には言えないけど、けっこうな確率でそれ相応の相手を選ぶものです。ヒーローの元カノたちがみんな金目当てだったんだとしたら、彼もその程度だった、とも言える。お金があって仕事もできて、仲間とうまくやってても、恋人や夫としてどうかというのはまた別の話。
 圧倒的に純粋なヒロインと比べると、ヒーローはなんと薄汚くひねくれた男に見えることか。彼は自分の素性を隠して、草原の彼女の小屋で逢瀬をくり返すのですが、彼女が手作りのプレゼントを持って初めて牧場へ降りてきた時、バレちゃうのです。その時の態度は明らかに逆切れ。

「僕は100回も言おうとしたんだ」
「なぜ僕だけが悪者にならなければならないんだ」
「まるで僕が君の前にいないみたいに、無視しないでくれ!」


 そんなことわめく前に、

「黙ってて悪かった。ごめんなさい」

 と言いなさいよ(゚Д゚)ゴルァ!!
 とにかく後ろめたい、というのよくわかるけど、謝らない。それどころか、自分を正当化させるために又聞きしたことを持ちだしてさらにわめく。
 それに対してのヒロインの捨てゼリフがいい。せっかくのプレゼントを彼にあげないまま、

「これはカウボーイのライにあげようと思ってたの。ライは草原に住んでいるのよ。ボス・マックはここだけれど」

 これに「ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!」となるヒーローですが、そのショックの原因がよくわかっていない。
 やっとわかるのは、ヒロインが出ていって、残されたプレゼントを見つけた時。ここが特に泣けるんだよねー(ノω・、)……。
 このヒロインならもっといい男がいるとは思うけど……まあ、彼女が好きって言うんなら、もったいないけどしょうがない。
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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