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2013 · 08 · 01 (Thu) 10:15

●『十年目の蜜月』ポーラ・マーシャル

●『十年目の蜜月』ポーラ・マーシャル(ハーレクイン文庫)
 ベスは10歳の頃、16歳のエクスフォード伯爵家跡取りドルーと結婚した。初めて会った時に「叔父さん、ぼくを猿と結婚させるなんてひどいよ!」と言った少年は、その後10年間、妻の前には現れず、ベスは一人で立派に領地を管理してきた。その夫がついに帰ってくる日が来たが、それにはある事情があった。("The Deserted Bride" by Paula Marshall, 1998)

 再読です。
 16歳のガキが言ったこととはいえ、女の子を猿呼ばわりするような奴と結婚するのは誰でもいやだと思います(´д`;)。いくら顔がよくたって、ねえ。私が叔父さんだったら頭張り飛ばしてる。
 とはいえ、ヒロインはお約束どおり美しく成長し、

「どんな不細工に成長してるかな(´・ω・`)ショボーン……」

 という失礼な覚悟を抱くヒーローを盛大に裏切る。覚悟っていうか、10年ほったらかしにしたあげく、「不細工な嫁にも優しく寛大な俺」という傲慢な決めつけに酔ってて、

「何勘違いしてんの、こいつ(゚Д゚)?」

 と思ったよ。
 ヒロインは相変わらずきれいな顔の彼につい惚れてしまうのですが、猿呼ばわりされたことはちょっとひきずってる。
 でも割とすぐに和解(というか、なんとなくうやむやに)して、ちゃんとした夫婦になり、ヒーローが密かに探るスコットランド女王メアリーを巡る陰謀を二人で解決していきます。
 ここら辺の話も起伏にとんでて、全体的には面白いんですが、どうもこう、「猿呼ばわり」に関するモヤモヤが私の中ではヒロインほど解決しなかった模様。ちゃんと謝ってないんだよね。ヒロインが気にしていないというか、最後には「いい思い出」に変わるんだけど、私は彼女ほど優しくないので。
 最初の方は「下手に出て謝ったら利口な妻に主導権を握られる」という傲慢さ、最後は「嫁が許してくれたから、まあいいか」みたいな適当さに見えちゃって、とにかく、

「なんか調子いいな、こいつ(#・∀・)」

 という印象は終始拭えず。
 まあ、だから密偵としては下っ端みたいな役目で終わったんだろうけど。ヒロインの方が頭いいよね!
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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