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2013 · 09 · 05 (Thu) 13:27

◆『別れた夫』シャーロット・ラム

◆『別れた夫』シャーロット・ラム(ハーレクイン文庫)
 化粧品会社の宣伝部に勤めるリンゼーは、義姉から兄の失踪を知らされる。連絡もなくただ待ち続けている間に、別れた夫ダニエルがやってくる。兄の会社の事情を知っている彼は援助を申し出るが、そのかわりよりを戻すことをリンゼーに要求する。("The Sex War" by Charlotte Lamb, 1983)

 今月の文庫新刊ですが、近所の本屋にはなくてKindle版を買いました。
 Kindle版だと原題は最後に出てくるんだよね……。ちょっとびっくりした(´д`;)。
 なんでもいいから妻に戻ってほしい夫が脅迫まがいの手を尽くす、というお話。
 文庫になって、旧版と中身が変わったかどうかは判断つきませんが、それでもけっこう激しいケンカをしています。ヒロインに殴られて殴り返すヒーロー。そして最後には派手な取っ組み合い。
 手が出るヒーローというのは時代性もあるけど、今は暴力否定というより「手を出したらのちのち不利になる」みたいなブレーキがあるよね……。
 元々甘さ控えめなシャーロット・ラムですし、ヒーローもヒロインもプライドが高い。まあ、所詮「しょーもないプライド」なんですけど、両方ともバカっぽく見えないのが別の意味で惜しい。特にヒーローをバカバカ罵る楽しみが少ない(´・ω・`)。
 ヒーローの気持ちはもちろんわかるんですが、彼視点がないと単なる嫌味な男にしか見えない。ラストにならないとデレないしね。しかも唐突。わかっていたとしても唐突感は否めない。
 取っ組み合いまでして戦うヒロインは、今のハーレでもあんまりいないので、その点は気に入ったんだけどねえ。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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