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2013 · 10 · 14 (Mon) 15:19

●『あなたの心につづく道』ジュディス・マクノート

●『あなたの心につづく道』ジュディス・マクノート(二見文庫)
 女伯爵として領地ヘイヴンハーストを切り盛りするエリザベスは、後見人の叔父から三人の花婿候補を決められ、その中と一人と必ず結婚しろと言われる。厳しい財政状況であるヘイヴンハーストだったが、エリザベスは結婚などしたくなかった。さらに、候補の一人としてイアン・ソーントンの名を聞かされた時、彼女は激しく反発する。そもそもこの窮地は彼のせいではないか! エリザベスを社交界から追放したのは、彼との醜聞のためだった。("Almost Heaven" by Judith McNaught, 1990)

 再読です。
 上下巻の大作。しかし、この忙しい時期にもついつい読めてしまうという面白さでもありました。
 ストーリーは世間知らずのヒロインと意固地なヒーローの誤解とすれ違い、そして英国社交界の醜聞とプライドを巡る物語。
 箱入り娘だったヒロインの身内にはろくな男がいない(´ω`;)。借金漬けのギャンブラー父(故人)とヘタレな卑怯者の兄、守銭奴な叔父に囲まれ、一人苦労する。そして、箱入り故に友だちだと思った小娘にだまされ、ヒーローとの醜聞を広められてしまう。
 ヒーローはひと目惚れしたヒロインに裏切られたと思い込み、彼女と結婚することもなくほったらかし。ていうかこの人、「やることが全部裏目に出てるなあ(´∀`;)」と思ったよ。ことヒロインに関しては抜けているというか、仕事などでの勘も働かないか──でも、「かわいそう」とは思わなかったけどね(-ω-)。
 自分の思い込みから彼女が窮地に陥っていると気づいてからの巻き返しが見ものです。そこからは自分に正直なので。彼の心情がたくさん描き込まれているので楽しかった。
 舞台は田舎のヘイヴンハーストから華やかなロンドン、荒涼たるスコットランドまで多岐にわたり、ヒーローとヒロインの心の交流をゆっくり描く前半から、貴族院での法廷シーンまで出てくる後半まで、山場もたっぷり。HOTシーンは少なめですが、それはどうでもいい(※個人の感想です(^^;))。
 ヒストリカルロマンスのおいしい要素が丁寧に詰め込まれた作品です。オーソドックスでありながらも起伏のある物語を求めているならば、ぜひどうぞ。
(★★★★)

最終更新日 : 2014-09-18

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2013-10-14-23:38

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奇遇ですね!

 コメントありがとうございます!
 あの頃に自分が生まれていたら、と想像するにしても、貴族に生まれるか庶民に生まれるかでもだいぶ違いますよね。貴族であっても籠の鳥のようなガチガチな生活しかできないかもしれないし、庶民であっても自由に愛し愛される幸せな一生を送れるかもしれない──。
 自分で選択できる範囲が広い時代に生まれてよかったな、とも思います。けど、いつの時代もあのヒーロー兄はダメですな(^^;)。
2013-10-20-22:10

三原白 http://miharashiro.blog5.fc2.com/URL [ 返信 * 編集 ]