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2013 · 12 · 04 (Wed) 21:11

◆『復讐のためのハネムーン』ジャクリーン・バード

◆『復讐のためのハネムーン』ジャクリーン・バード(ハーレクイン)
 セリーナは、祖父の葬式で六年前に離婚したリオンと再会する。離婚の原因はある誤解なのだが、彼は彼女の言葉に耳を貸そうとしなかった。葬式のあと、リオンが祖父の残した遺産を有益に使うため、ある取引を申し出る。自分と一緒に二週間、クルーザーで過ごせと──昔できなかったハネムーンの代わりだと思えばいい、と言うが……。("Return Of The Moralis Wife" by Jacqueline Baird, 2012)

 ある誤解というのがちとめんどくさい。ヒーローの異母妹のボーイフレンドが酔っぱらって部屋を間違え、ヒロインのベッドで寝こけた、というもの。ヒロインは薬を飲んで寝ていたので、ヒーローにそのBFがベッドを飛び出して逃げていくのを見られていても、起きるまで何も知らず。異母妹に説明を求めても、横暴な兄を恐れるあまり頼りにならない。そのかわり、離婚訴訟で有利になるようなものをそろえてくれたので(それが「ヒーロー元カノのSNSの書き込み」というのは時代ですな)、離婚したわけです。
 この状況だけだとついリン・グレアムの『罪の夜』を思い出してしまうけど、この作品のヒーローは、自分を裏切って離婚(しかも大した痛手もなく)した妻に復讐したいとしか思っていないように読める。

「小っちぇえ男だな!(゚Д゚)」

 としか思えませんね。
 いや、もちろん「本心では愛してて」というのはあるんだけど、そこに至るまでの思考に深みがない。十歳くらいの妙に知恵のついた憎たらしい尊大なガキみたいです。誰にも叱られないで身体だけでかくなったまさに逆コナン
 まあ、ハーレのヒーローはだいたい逆コナンですけどね。orz
 ヒロインにも問題あると思うよ。なんで葬式のあと、ヒーローに迫られた時に、離婚のネタばらしをしなかったのか。そのタイミングに作為を感じました。とっととネタばらしして、やつれていく様子を見せてくれた方がよかったかな……。
 ジャクリーン・バードのヒロインは、流される時はとことん身をまかせがちだなあ、と思ったり。この作品のヒロインは、特に周囲にどうしょうもない男(夫も父親も祖父も)しかおらず、その反動なのか親切すぎるというかなんというか……。
 とにかくモヤモヤとした読後感でした(-_-;)。
(★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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