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●『甘いヴェールの微笑みに』シェリー・トマス

●『甘いヴェールの微笑みに』シェリー・トマス(ライムブックス)
 1896年。ロンドン社交界一の美女と言われる未亡人のヴェネチアは、レキシントン公爵クリスチャンによる講演会で名前こそ出されなかったが、明らかな侮辱をされた。激しい怒りをおぼえた彼女は、イングランドに帰国する彼を追って、豪華客船に乗り込む。ヴェールで顔を隠し彼に近づき、私に恋をさせて、捨ててやるのだ。("Beguiling The Beauty" by Sherry Thomas, 2012)



 ヒーローは公爵さまなので、とても傲慢というか、そういう生活に慣れきった人。しかも若くてイケメン。前にある障害なんて、誰かが片づけてくれる。貴族の義務もなんのその、好きな自然科学の研究に打ち込める環境もある。人づきあいが悪くて、変人と思われているところもあるけど、それもまた彼の持つ自由の特権なんだよね。
 そんな彼でも唯一手に入れられなかったのが、ヒロイン。出会った時は、すでに結婚していた。10年間、片想いをしています。
 ヒロインは華やかで美しいけれども、事情を明かせないことがたくさんある人。最初の結婚が夫の死で終わったあと、すぐに裕福でうんと年上の男性と再婚したせいもあり、社交界では彼女に関する悪い噂が渦巻く。
 ヒーローは、手に入らない彼女にいらだち、その噂が真実だと自分に言い聞かせてしまう。いわゆる、典型的な“すっぱい葡萄”です。
 いろいろな偶然が重なり、その“すっぱい葡萄”のことを聞かされてしまうヒロイン。家族のことで悩んでもおり、噂ばっかりひとり歩きするし、人からは顔しか評価されないしで、

「もう、あったま来た!ヽ(`д´#)ノ」

 みたいな勢いで、ヒーローを誘惑すべく、船に乗り込みます。
 思惑通りに彼はヒロインに恋するのですが、彼にとっては初恋ということで──心情を彼女に吐露するたびに割と素直でいい奴だとわかってくる。
 二人きりで展開していくこの船旅のシーンは読み応えありました。ほぼ二人の会話だけで話が進むわけですが、飽きさせない。
 後半、二人は予想通り気まずく再会し、結婚せざるを得なくなりますが、

「あとこれしかページ数ないのに、どうやってハッピーエンドにすんのーっ!?(;゚д゚)」

 とけっこう焦りました。こういうの大好物。
 ちゃんとハッピーエンドになりますけど、決着のつけ方はけっこう力技。そして、なぜかほんのりラブコメ風。
 シェリー・トマスはロマンスとリアルな恋愛小説の中間くらいの味わいのある人だよね。今まで読んだものは、どちらかというとリアル志向だったけれど、この作品は割とうまく混ざり合っているように思いました。ヒロインの家族の話がこのあとスピンオフになりそうな雰囲気も、うまく盛り込んでいて、腕を上げている感じです。
 それから、お話はつながっていないので読んでなくても問題ありませんが、『もう一度恋をしたくて』『灼けつく愛のめざめ』のヒーローヒロインたちがちょっとだけ顔や名前を出しています。
(★★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ヒストリカル ライムブックス ★★★★

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ありがとうございます〜

 コメントありがとうございます!
 去年の終わり頃に出たものなので、手に入れやすいと思います。楽しんでください♪ シェリー・トマスはちょっとクセのある作家さんではあるんですけどね。
 プレッシャーかけられてもドンと来いですよ! 更新がんばりますヽ(゚∀゚)ノ
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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