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◆『この手はあなたに届かない』J・R・ウォード

◆『この手はあなたに届かない』J・R・ウォード(MIRA文庫)
 湖畔の田舎町で家業の手伝いと祖母の介護に明け暮れるジョイは、毎年避暑にやってくる富豪の御曹司グレイにずっと片想いをしていた。その夏も同じように過ぎていくだけ、と思っていたのに、彼が連れてきた女性にドレスデザインの腕を買われ、ジョイはニューヨークへ行くことになる。("His Comfort And Joy" by J. R. Ward writing as Jessica Bird, 2006)



 今月の新刊です。
 MIRA文庫の『夜明けを待ちわびて』とヴィレッジブックスの『くちづけに震える黄金』の関連作でもあります。(読んでなくても支障ありません)
 ヒロイン、大学時代は勉強しながらバイト、実家に戻ってからも家業手伝いと介護ばかりで誰かとつきあうヒマも、ヒーローに片想いをしているからその気自体もない。
 一方のヒーローは小さい頃から彼女のことを知っているけど、意識しだしたのは最近。機能不全の家庭に育ち、女癖の悪い自分は彼女にはふさわしくない、と思っている。
 そんなヒーローが初めての本気の恋に翻弄され、アホタレヘタレな悪あがきをくり返す、というお話です。めんどくさいヒーローに惚れて振り回されるヒロインが気の毒(´・ω・`)。
 結局、本文でははっきり書かれていないけど、ヒーローは堂々としているようでその実、劣等感の塊なんだよね。身持ちの悪い母親のことが恥ずかしくてたまらないし、その劣等感を母親ではない女で解消しているうちに習慣化してしまう。そして、そういう本心を隠す術に長けすぎたあげく、それがもっとも必要な政治の駆け引きを仕事に選んでしまう。
 それらが全部、純真で清廉な彼女の前ではうしろめたい。仕事での汚いやり口なんてとても言えないし、子供の頃から隠してきた気持ちを思い切って打ち明けたら嫌われるのではないか、と恐れている。
 彼の心の殻を破ろうとヒロインは努力するけど、何しろ超めんどくさい奴なのでさすがに疲れて、「もう二度とあなたに会うつもりはない」と言い放つ。なぜかというと、

「あたし、Mじゃないから(゚Д゚)」

 ──ごもっともな言い分です。
 そこまで言われて、ようやく気がつくヒーロー。日本では絶対できない追いかけ方をします。
 そして、今まで(恥ずかしくて)ひた隠ししていたことが、ヒロイン以外の人間に聞かれてもそれほど恥ずかしくないと気づく。(違
 めんどくさい奴がとっちらかる話は大好きです。アホっぽいとっちらかり方しているとより面白い。どうして極端から極端へ走るかな(-ω-)。
(★★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー MIRA文庫 ★★★★

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ありがとうございます

>Cさま
 コメントありがとうございます!
 めんどくさい奴ですよね……。あんまりめんどくさいと、「ふられちまえ(`Д´#)!」みたいに思うこともあるんですが、かろうじてその前で留まった感があった男でした。
 ウォードは、作品に微妙な(読んでなくても支障ない)関連があるようなので、出たばかりの新刊を読むのが楽しみです(^^)。そっちに誰か出ているかもしれません。
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    Author:三原 白
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