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◆『七年目の誘惑』チェリー・アデア

◆『七年目の誘惑』チェリー・アデア(ハーレクイン文庫)
 21歳のジェシーは、ウエイトレスをしていた安食堂に突然現れた男ジョシュアと偽装結婚した。それ以来一度も二人は会わなかったが、七年後、もらった金で学校に通い、インテリアデザイナーとなったジェシーは、ジョシュアの前に姿を見せる。もちろん、彼は自分のことが誰だかわからない。でも、ジェシーには彼に会わなくてはならない事情があった。子供が欲しい。それも、彼との子供が。("Take Me" by Cherry Adair, 2002)



 文庫となっていますが、Kindleなのでサイズは関係なし。
 うーん、なんか珍しい読み口の作品(私にとっては)でした。
 まず、ヒロインにもヒーローにも感情移入ができない。
 ヒーロー、かなりひどい男だと思います。叔父から会社を引き継ぎたくて、その条件の「結婚」を満たすため、みじめな生活をしていたヒロインを選ぶ。そして、一度も一緒に暮らさず、妻の本名も知ろうともせずに七年間ほったらかし。もちろん、愛人も作り放題。
 まあ、それは偽装結婚なんですから仕方ない。でも、ヒロインはヒーローに会った瞬間にひとめ惚れをしてしまったんですね。
 七年後、仕事も始めて自信を持てるようになったヒロインは、自分のことを忘れたヒーローに会い、「妻」だとは言わずにつきあい始めます。「どうせ愛してはくれないんだから、妊娠だけして姿を消そう(´・ω・`)」と計画したのですが、どうもうまくいかない。
 ヒーローは嘘をついてはいないのですが、「妻」であるヒロインによって、その誠実さを疑ってしまう存在になる。そして、ヒロインも嘘をつき続けなくてはならず、二人でだまし合いをしているようになってしまうのです。
 こういう状況は、私としてはとても苦手で、読んでてどうも座りが悪い。始終モヤモヤするはめになる。
 そして、どうしても気になったのは、

「『妻』と言わないことになんの意味があるのか」

 ということです。最初は妻と名乗ったことによって生まれるドラマと名乗らないことによって生まれるドラマのどちらかを単純に取っただけなのか、と思ったのですが、後半にわかる事実によって、実は「妻」と名乗ると話が成立しないことがわかる。
 でも、それはそれまでの座りの悪さを凌駕するほどの意外性がなかったのですよ……。
 なのに、そこからのクライマックスがとってもいいんだよね! びっくりするくらい(゚Д゚)!
 前半、あんなに「やだなー(-ω-;)」と思って読んでなければ、手放しでおすすめするのなー、と残念に思ってしまいました。前半は★★、クライマックスだけなら★★★★です。間を取るしかないじゃんか!(´д`;)
 前半の二人のだまし合いを気にしない人が読んだら、きっとすごく面白いと感じられるはずです。
(★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★★

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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