Top Page › 読書の感想 › ヴィクトリア・ホルト › ●『琥珀色の瞳の家庭教師』ヴィクトリア・ホルト

2014 · 01 · 25 (Sat) 18:40

●『琥珀色の瞳の家庭教師』ヴィクトリア・ホルト

●『琥珀色の瞳の家庭教師』ヴィクトリア・ホルト(マグノリアロマンス)
 良家の娘ながら、結婚することがかなわなかった24歳のマーサは、家庭教師として働くことを選択した。マウント・メリン屋敷の主人コナン・トレメリンは一年ほど前に妻を亡くしたばかりで、娘のアルヴィーンは家庭教師を次々クビにしていると言う。マーサは不安を抱えながら列車でマウント・メリンへ向かうが、車内で会った男性から突然「アリスに気をつけろ」と言われる。("Mistress Of Mellyn" by Victoria Holt, 1960)

『七人目の乙女の伝説』に続いてヴィクトリア・ホルトを読みました。
 ゴシックロマンスの香りたっぷりの不気味さでした。ロマンス──うん、まあ、一応(^ω^;)。でも、今現在主に流通しているロマンスとは雰囲気全然違います。これも1960年の作品だしね。
「じゃあ、ジョージェット・ヘイヤーみたいなの?(゚Д゚)」
 ……いや、それも違う気がする。強いていえば、

「『ジェイン・エア』にミステリー要素を加えたもの」

 って感じかなあ。設定、かなり似ている。説明すると、『ジェイン・エア』のネタバレにもなるな(´д`;)。でもまあ、古典ですから。
 ロマンスとして読むと、きっと物足りない。ましてやヒロインの一人称で、その上この人が自意識過剰で思い込みの激しい人となれば。その人間くさい生々しい感情にはいっそ好感が持てるくらい。
 そして、ラストまで読んでわかる、この作品の裏の主役。それは、マウント・メリンというお屋敷。だから、ことのほか屋敷を不気味に描いていたのか。
 面白かったのは、鍵を握る人物が「お屋敷オタク」であるというところ。今でいうところの「豪邸オタク」というものでしょうかね。ヒストリカルロマンスを読んでいる気分だったので、そういう飛躍に思い至らず、意外に驚いてしまいました。ちゃんと伏線も張ってあったのに。犯人にはそんなに驚かなかったんだけどね。
 つい、他の本も注文しちゃったよ(´・ω・`)。
 ドロドロした人間関係が渦巻く地方の名家、古い不気味な屋敷、そしてそこで起こる不可解な死──Σ(゚д゚)ハッ! 私の大好きな横溝正史の世界!
 そうかー、横溝正史って日本のゴシックロマンスだったのね(え、みんな知ってた?(´ω`;))。
 評価はここら辺モロモロおまけです。ロマンスとして読まなければ、ということ。萌えはないけど、楽しみました。
『流砂』っていうのがすごく面白いらしいね……。古本で探すか、復刊してくれないかなあ。
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

Comments







非公開コメント