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●『自惚れ伯爵の執愛』キャサリン・コールター

●『自惚れ伯爵の執愛』キャサリン・コールター(MIRA文庫)
 准男爵家の娘ケイトは、隣の領主マーチ伯爵ジュリアンと出会う。おてんばで少し風変わりなケイトは、彼と信頼できる友だちとしてつきあうことに満足していたが、彼は突然結婚を申し込んでくる。ケイトを激しくそれを拒んだ。自分は誰とも結婚しない。そう決めていたからだ。しかし、その理由は彼女自身にもわからなかった。("The Rebel Bride" by Catherine Coulter, 1979, 1994)



 水泳大会ができるくらい地雷だらけな作品です(´ω`;)。客観的に見て、ですが。(私はけっこう平気)
 大きくは二つあります。
 一つは、最初の方からなんとなくほのめかし、読んでいればだいたい「そうなんじゃないかな〜(´・ω・`)……」と思えるけどつまり、ヒロインは少女の頃にレイプされている。そして、ショックでその記憶を封印している。その封印した記憶が「お前は結婚なんてできない」みたいに言うわけです。だから、ヒーローのプロポーズを拒み、逃げに逃げる。結局つかまって結婚しちゃうんだけどね。
 その一つだけで絶対ダメって人もいるかもしれませんが、実はもう一つの方もレイプです。しかも、ヒーロー──夫からの。ロマンス的なむりやりっていうのでもないのよね……。まさにヒーローの暴挙です。「執愛」というタイトルはここから来ているわけか、と。ヒロイン好きすぎておかしくなって、かなりヤバい行動に出るのです。
 ここまでは私、けっこう面白く読めていたのですが。いや、物語としては決してダメではない。ドロドロ話であれば、充分ありだと思う。
 しかし、ロマンスとしてはどうか。
 ロマンスですから、ラストはハッピーエンドです。けど、「現実はこんな簡単にうまくいかないだろ」という気持ちは消せない。ヒロインをサポートする他の人、特に女性が誰もいないんだよね。一番の支えがヒーローって言っても、半分加害者みたいなもんだし。
 その都合のよさは、ロマンスというより男性寄りの官能小説のようです。
 ヒロインの強さを表したかったのかもしれないし、当時の女性としてはこれが精一杯の克服方法で、ある意味リアルなのかもしれない。だからこそ作者は書き直しを何度もしたんだろうし、そして、この作品があっての『夜の炎』なんだろうな、と思ったりもする。
『夜の炎』も地雷だらけなんだけど(´ω`;)、こっちの方がカタルシスあるからなー。つい比べちゃうよなー。
 他にも細かい地雷がちりばめられているような──とにかく、ヒロインの周囲の男がいろいろな意味でダメとか頼りないとかそういうのばっかりで、そういう点でもヒロインはかわいそうです(´・ω・`)。
(★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ヒストリカル MIRA文庫 ★★★

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Re: チャレンジしてみます♪

 コメントありがとうございます!
 キャサリン・コールターは地雷が多いのですが、私は大好きな作家さんなので、「読みたい」と思っていただけると自分のことのようにうれしいです(´ω`*)。笑える作品もけっこうあるんですよねー。
 強いヒロイン好きな方にもおすすめです。強すぎることもままあります(´∀`;)。
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
    ★★★★からがおすすめです。
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