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▼『愛と欲望の島』カーラ・ネガーズ

▼『愛と欲望の島』カーラ・ネガーズ(MIRA文庫)
 救急救命室に勤務する外科医のアントニアは、ある夜、駐車場で自分を呼ぶ不気味な声を聞く。もしかしてストーカー? 心当たりがあった彼女は、上院議員候補として忙しい恋人ハンクに迷惑をかけることを恐れ、一人で友人所有のコテージに逃れる。その島にはハリケーンが近づいていた。("Shelter Island" by Carla Neggers, 2003)
・アンソロジー『ミステリー・イン・ブルー ─危険な饗宴』



 ありがちなストーカーものなのですが、このストーカー野郎がちょっと面白かった。
 すごく自信満々で、自分に気づかない愛さないヒロインを憎悪している。というのは普通(?)。軍の英雄で、かっこいいヒーローも憎たらしい。

「でも、俺はIQが156もあるから、あいつらの裏をかくなんて簡単だ(* ̄ー ̄*)フフン」

 とばかりに実際簡単に居場所をつきとめ、意気揚々とコテージがあるシャッターアイランドへ向かいます。
 だが、ここは実はハリケーン銀座(と本文に書いてあるわけではない)。それ故ほぼ無人島で、百歳近いヒロインの友人が借りているボロコテージがあるだけなのです。しかも、野鳥の営巣地域でもあるので自然環境は過酷で、ダニとか野バラの刺とか毒蔦とかに刺されたりかぶれたり、さらにハリケーンは直撃するしで、もう普段着サンダルで富士山に登っちゃった人みたいにどんどん悲惨な状況になっていく。
 外ではストーカーがすでにそんな状態なのに、ヒロインと彼女を追いかけてきたヒーローはボロコテージでイチャイチャしているという──。わたくし的にはここが最大のクライマックスであった。
 もしかして、彼らは何もしないでストーカーは孤独に自滅するんじゃないか、と思ったけど、そうはならず、最後の方にショボい対決シーンがあります(´ω`;)。
 ロマンスの部分に不満がいろいろあるんですよ。二人のことだけだったら、シンプルで無駄のない構成だし、けっこういい短編になったんじゃないかと思うんですが、スピンオフなのか、ヒロイン妹とヒーロー友人カップルのゴタゴタまで突っ込んである。これがウザかった。ていうか、ヒーロー友人がひどい奴としか描かれていなくて、

「どうして本筋と関係ない奴に腹を立てねばならんのだ(゚Д゚)ゴルァ!!」

 という気分になったんだよ……orz
 さらに言えば、ストーカーとヒーローヒロインが一度も会わないまま終わったら、よかったなあ(´ω`)。ハリケーン、d(>ω<)グッジョブ! みたいな感じで。
(★★★☆)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : サスペンス/ミステリ MIRA文庫 ★★★☆ アンソロジー 資料用

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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