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2014 · 06 · 08 (Sun) 12:03

◆『聞かせて愛を』サラ・クレイヴン

◆『聞かせて愛を』サラ・クレイヴン(ハーレクイン文庫)
 事務員のハリエットは、亡き姉夫妻の遺した甥ニッキーとともにつましく暮らしていた。そこへ、葬儀にも来なかった義兄コスタスの兄アレックス・マルコスが甥を引き取りにやってくる。資産家の実家と義兄には確執があったらしい。引き取られてもニッキーは愛されないかもしれない──けれど、自分との貧しい生活では得られないものもあるだろう。ハリエットは迷いながら、アレックスに請われるまま、ギリシアへ旅立つ。("Pagan Adversary" by Sara Craven, 1983)

 今月の文庫の新刊です。
 読んでいて、なんでもないシーンでもジワッと涙が浮かんできた。
 それは、ヒロインが愛する甥、そしてヒーローとの別れをほとんど決心していて、いざという時のための準備を密かにしている、という切なさと孤独感がじんわりと伝わってくるからです。
 ヒーローやその実家に関する表現として、もっとも適当なのは、彼のいとこのこの発言。

「僕の父は、決して貧しい男ではなかったのに、母は常に妹(ヒーロー母)のした華やかな結婚とマルコス家をうらやましがっていました。(中略)マルコス家の人たちは、それに気づかないのです。コスタスのこともそこに端を発している」

 人生イージーモードな人の中に、いるよね、こういう人……。悪い人どころかむしろいい人なんだけど、妙に周りの嫉妬心を煽る人。基本、あまり人の話を聞かないんだと思うよ(´-ω-`)。ほのめかしてもはっきり言っても、そんなに気にしない。優しさも思いやりも一応あるけど、自分基準。痛い目に合わないとわからない人なんだけど、自分が痛い目に合うとか正しくないことをするとか想像もしない人。
 そんなヒーローはひとことで言うと「気の利かない男」。ま、気のつかい方もわからん奴がやろうとしたって無理があります。ヒロインに気持ちを伝えないままギリシアに連れてきて、ずるずると引き止める。
 はっきり言えや(゚Д゚)ゴルァ!!
 最後の言い訳を聞いて、そう思いました。
 とても面白かったけど、ヒロインの姉夫婦がとにかく気の毒だ(´・ω・`)。ヒロインのことより、こっちを盛大に後悔してほしい。

「今度のことは母にはいい薬になった」

 ってひとごとみたいに言ってんじゃねえぞヽ(`д´#)ノ>ヒーロー
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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