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2014 · 09 · 13 (Sat) 15:33

□『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』"Guardians Of The Galaxy" 2014(9/13公開)
 1988年、地球。母を失ったショックで病院を飛び出した9歳の少年ピーターは、突然現れた宇宙船に誘拐される。それから26年後、彼は宇宙を股にかけるトレジャーハンターになっていた。廃墟の惑星モラグで手に入れた謎のオーブを巡って賞金首になったピーターは、刑務所で出会った仲間たちと一緒に宇宙を救う羽目に陥る。(監督:ジェームズ・ガン 出演:クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、ヴィン・ディーゼル(声)、ブラッドリー・クーパー(声)、デイヴ・バウティスタ、ベニチオ・デル・トロ他)

 いやー、楽しかった!
 面白いと評判は聞いていましたが、期待どおりでした(´∀`)。
 オープニングは泣けるし怒涛の展開。母を亡くして一人ぼっちになったと思ったらキャトられ──は全然意味違う、アブダクトされてしまう。あっという間に26年たち、主人公ピーターは形見のソニーウォークマン(初代!)で母の最強Mixテープを聞きながら、オーブを探す。
 '70年代は、わたし的にはど真ん中ではなく、ちょっと前なのですが、曲はだいたいわかるし、何より母親がそういうテープを作って息子に聞かせていて、それが形見になっているという状況がおじさんおばさんの心をくすぐる。テープなんか絶対伸び伸びだしウォークマンのヘッドも擦り切れてる(´д`;)と思うけど、若い子にはそんなことわかんないし!
 寄せ集めのガーディアンズたちが、みんなそういう悲しい過去を抱えているのがまたほろ苦くてよかったです。特に凶暴なアライグマのロケットと、たった三つの言葉しかしゃべれないグルートがかわいい。「バケラッタ」しかしゃべれないO次郎とその言葉を翻訳するオバQ的な関係が。
 みんな適当、あるいは自暴自棄に生きていて、ひと癖あるというよりいい加減でいまいち信用できない。ダメ人間(人間じゃないのもいる)の寄せ集めなのです。「ヒーロー」というものについてピーターがゾーイ・サルダナ演じるガモーラに語る時に例に出したのが『フットルース』のケヴィン・ベーコンなんだけど、彼だってダンスを自由にしたかっただけのただの高校生です。みんなそんな感じなんだよね。
 ヒーローは、なりたくてなるものではなく、結果的にそうなっちゃうってことも往々にしてある。ほめられてちょっと恥ずかしがってるけど、心の奥では望んでいたことだから、実はすごく喜んでいる子供のような彼らが愛しい。
 最後は『5時に夢中!』で締めくくられた肩の凝らない娯楽SF映画のあとは、マーベル・シネマティック・ユニバースのオマケも楽しめます。意外なキャラが登場してた。アレも映画化するの!? みんなが「つまんない」って言うから、昔の奴見てないんですけど(´ω`;)。
(★★★★☆)
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最終更新日 : 2014-09-20

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