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2014 · 10 · 30 (Thu) 09:34

◆『真実は言えない』レベッカ・ウインターズ

◆『真実は言えない』レベッカ・ウインターズ(ハーレクイン)
 サンフランシスコで事故にあったトレーシーは、病院に長期入院している。怪我は完治し、あとは失った記憶が回復すれば──というところで、突然夫と名乗る男性ジュリアンが姿を現す。とたんに彼女は、今までの記憶を取り戻す。恐ろしい告白をジュリアンの父からされたこと、夫から逃げ出したこと、事故のこと──私はジュリアンと離婚しなければ。だが、彼女の記憶は全部戻ったわけではなかった。("Three Little Miracles" by Rebecca Winters, 1996)

 親世代の過ちのツケが子世代に回って、大変な迷惑になるお話。これもジャンルの一つと言えるのではないでしょうか。
 ヒロイン、ヒーロー父から、

「昔、君のお母さんと関係して、君が生まれた。息子と君は異母兄妹だ」

 と死の床で言われて、ショックを受ける。ヒーローには本当のことは告げず、自分と離婚して別の人と結婚してほしい、と願って、家出をする。そしてサンフランシスコで事故に遭い、記憶を失ってしまう。
 序盤は記憶を取り戻してからヒーローをどう拒否してどう離婚させるか、という話になっていくんだけど、途中でもう一つの忘れていた記憶を思い出す。
 もう二人の間には子供が ガ━━(;゚Д゚)━━ン!! しかも三つ子!(これが原題の意味)
 ヒロイン、さらにショックを受ける。
 ここらの畳み掛けるような展開は面白かったんだけど、結論としてはロマンスなので絶対にハッピーエンドだし、「このまま黙っておけば」というふうにもハーレだからならないとわかっているので、少し後半のネタばらしに関心が薄くなってしまった(´・ω・`)……。
 私としてはローズ伯母さまが鍵を握っているのでは、と思っていたのだが、そういうこともなく──。あと、ヒーローがやたら結婚を急いでいたような描写もあったので、「あ、こいつ知ってるな」とワクワクしたのだが、そういうヤンデレ要素もなく──。
「禁断の愛」ネタは、ラストのハッピーエンドがある意味もうネタバレ状態なので、そこら辺の緊張を保ちながら読むのが難しいよね……。
(★★★)

最終更新日 : 2014-10-30

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