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2015 · 01 · 21 (Wed) 12:38

◆『懐しのサルコンヌ』シャーロット・ラム

◆『懐しのサルコンヌ』シャーロット・ラム(ハーレクイン)
 イギリスの海辺のホテルに勤めるアレックスは、同僚である婚約者の裏切りを知り、ショックを受ける。その時に居合わせたのは、フランス人旅行客フィリップ。アレックスは彼から便宜結婚を申し込まれる。このままこのホテルに勤められないと思っていた彼女はそれを受け、フランスへ向かうが──。("Dark Master" by Charlotte Lamb, 1981)

 来月(今月末?)に文庫で復刊されるそうなので、古い版のを読みました。
「ビールス」というなつかしい言葉を久々に見た。多分、文庫では「ウィルス」になるんでしょう。それよりすごいな、と思ったのは、ヒーローの義妹(弟の嫁)のセリフ。

「あら、犬畜生を連れて来て伯爵夫人と呼ばせようとしても、使用人たちが言うことをきくかしらね

 ヒロインのことを「犬畜生」とは……変わるのかそのままなのか、なぜか気になる(´д`;)。

 一応「便宜結婚」ものですけど、実は違う。ヒーローがヒロインにひと目惚れしたのはいいけど婚約者がいて(´・ω・`)ショボーンってしてたら、偶然婚約者の浮気現場を彼女と目撃したから、ショックを受けている彼女をどさくさにまぎれてフランスへ連れ帰っちゃった、という物語です。
 ただ、その時の「便宜結婚」の口実──「恋人が自分以外の人を好きになってしまった」「君と立場が一緒だから」という話が、のちのち彼の首を絞めていく。ヒロインからすればその話を信じているから、浮気症の義妹がヒーローの元恋人と思い込んでしまう。さらに、ヒーローの弟もヒロインに惚れてしまって、なかなかのメロドラマ風味です。
 いまだに昔の婚約者や弟のことを恋しがっているのでは、と激しい嫉妬に燃えるヒーロー。自分の嘘が自分の首を絞めていることに気づきながら、どうしてもヒロインに本音を言えない。もちろん「プライド」のせいです。おなじみの「しょーもないプライド」のせいで、彼も彼女も大きな代償を払う。ヒロインも意地っ張りではあるけれど、若く天涯孤独で、いきなりの外国、しかも友だちもいない環境に放り込まれたストレスはいかばかりか。
 誘拐されてむりやり結婚を強要された話、と言ってもあまり差し支えないようにも思います(´ω`;)。
 それから、話には直接関係ないけど、気になったのはホテルをあんな感じで辞めてもいいもんだろうか、というところ。いや……辞められるようなところだったのかもしれない……。ヒロインだけが浮いているような職場だったんだろうか……。
(★★★☆)

最終更新日 : 2015-01-21

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