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2015 · 02 · 18 (Wed) 15:32

◆『恋わずらい』サラ・クレイヴン

◆『恋わずらい』サラ・クレイヴン(ハーレクイン)
 従姉のデラに頼まれ、アビーはバスコに手紙を届けに来た。これはきっと、別れの手紙だ。ブラジルのカカオ農園を経営するバスコとデラは結婚後の生活について揉めているらしい。私には関係ないけれど──とアビーは必死に自分に言い聞かせる。手紙を手渡したら、もうバスコに会うこともないだろう、と思ったが、その夜、彼がバーで酔いつぶれているのを発見する。("Witch's Harvest" by Sara Craven, 1987)

 古めの作品で、非常にオーソドックスなすれ違い婚の話ですが、面白かったです。
 ヒーローとヒロイン以外のキャラを、意地悪で打算的な人のみにしたのがよかったのではないかな。頼れる人がいるのにその人に何も言わなかったりすると、不自然になることが多いから。
 でも、けっこう伝聞や噂で話が進むから、ちょっと整理させて。つまり、最初の従姉デラの手紙には、

「あんたの好きなアビーは、別の男と結婚するんだって。お気の毒ー(゚Д゚)」

 と書かれていたということだよね? ヒーローはデラとはもう破局していて、ヒロインへの気持ちも自覚していたけど、その手紙でやけになり泥酔し、介抱してくれたヒロインに関係を迫り、処女だったのでブラジルに連れ帰ってしまう。
 むむっ、デラはけっこう効果的な手紙を書いていたわけなんだね。しかも、マメにヒロインに対して言葉の圧力もかける。その狡猾さを別のことに役立ててほしい(´д`;)。
 ヒロインは当然、従姉の代わりだと思っているし、隣の農園の未亡人は旦那に色目を使ってくるし、土地にも慣れないし、友だちもいないし、別の男から誘われたりするしで、ストレスMAXです。
 悪意ある噂やすれ違いから、二人が今にも別れそう、という緊張感が最後まで続いていて、読み応えがありました。それから、私こういう幕切れ好きだ。愛する人の残していったものを抱きしめて泣いているのを見られちゃうっていうのが。
 とてもとてもベタなんだけど、かえって今どきはあまりないかも、と思ったよ。
(★★★★)

最終更新日 : 2015-02-18

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