11
2
3
4
5
6
7
8
9
10
12
14
15
18
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
   

▼『青の鼓動』アン・スチュアート

▼『青の鼓動』アン・スチュアート(MIRA文庫)
 美術館の学芸員をしているサマーは、母が信仰している日本の宗教団体の教祖とパーティーで対面する。パーティーの間中誰かの視線を感じていたサマーは、その後突然車のトランクに入れられ、拉致される。そこから救ってくれたのは、エキゾチックな容貌の男性──タカシだった。サマーをずっと見つめていたのは、彼だったのだ。("Ice Blue" by Anne Stuart, 2007)
・〈アイス〉シリーズ第3作



 ブログを開設してから、ずっとこの作品を再読して記事にしたかったのです。
 なぜなら、これはロマンスでは珍しく日本人ヒーロー(正確には日本人母とアイルランド人父のハーフ)であり、後半は日本が舞台になっているからです。
 しかしこれはシリーズものの三作目。シリーズは順番通りに読むと、一応自分の中で決めているので、前二作『黒の微笑』『白の情熱』をこなすまでに時間かかってしまった orz
 やっと読めて満足です(´∀`)。やっぱりツッコミどころ満載。でも別に、アン・スチュアートを揶揄するつもりはないんです。日本人をヒーローにしてくれるだけで充分うれしい。けど、タカシは日本より、外国の生活が長そうなんですけど(´ω`;)。スパイという職業ゆえ、いろんな人種になりきらなくちゃならないらしく、すっかり欧米ナイズされてますね。
 そう。まずこの、「ハーフだからいろんな人種になりきれる」みたいな描写があって、外見が想像しづらかった。これは、アン・スチュアートの冒頭の献辞に引きずられた感があります。

 三人の偉大にして自然な美しさを有する日本人──豊川悦司、林佳樹、神威楽斗。

 作者がこの三人をイメージしていたとはみんな思うよね?
 関係ないけど初めてこの作品を読んだ時、私は「林佳樹」を「小林桂樹」と勘違いしました。「お、豊川悦司と田所博士つながりか(゚д゚)! 渋いな!」と。けどこれは「YOSHIKI」だったのです……。ちなみに「神威楽斗」は「GACKT」ね。
 話を戻して──私のイメージからこの三人とタカシが重ならなくてねえ。しかも「美しい」と言われると「ん?(´ω`;)」と(私は!)思う。アジア系も含めていろんな人種が混じっているイケメンといえば私の中ではキアヌ・リーヴスくらいしか。今時&昔のハーフタレントを思い浮かべてもピンと来る人がいない。結局、誰の顔も当てはめられないまま終わってしまったよ。
 まあ、外見や実際の行動なんかは別にいいのです。問題は中身が日本人かどうかだ!
 しかし、食生活でお里が知れてしまいます。彼の食の好みはちょっと変だと思った。
 まず二人が、世界的テロを企てる新興宗教団体の教祖“白様”の部下に追われ、“委員会”という組織が用意した隠れ家に行った時のシーン。
 ヒロインのサマーはアイスクリームをバクバク食べる。これってアメリカの女の子っぽいよね。私でもなんとなくイメージできる。
 だがタカシ、お前はなぜそこで、冷蔵庫に入ってる寿司を食べる(゚д゚)?
 どんなにいいネタでも、冷蔵庫で保存した時点でスーバーの寿司とあんまり変わらないものになっちゃうと思うんだけどっ! シャリが硬くなるでしょヽ(`Д´)ノウワァァァン!!
 日本男児ならどんぶり飯を食え! 肉でも焼いて乗っけて、ワシワシ食え! 米いっぱい食わなきゃ力出ないだろ? 「腹が減っては戦はできぬ」という言葉を知らんのか!(知らないよね(^^;)>作者)
 松本零士とか大藪春彦の作品に出てくるような食べ物を求めそうな気がするけど、それは私が古いのかなあ(´ω`;)。
 サマーにも何か作ってやれよ、食材の無駄じゃんとか思ったけど、彼は料理はできないらしい。しかも、その隠れ家から発つ時、こんな描写が!

 タカシは新しくコーヒーをいれ、冷蔵庫にある刺身をつまんだ。

 合わないだろ、全然……。これでタカシは私の中で「馬鹿舌」に決定。冷蔵庫の寿司で満足するくらいだからな(-ω-;)。
 その後、いろいろあって二人は日本にやってくる。
 サマーには昔日本人の乳母ハナさんがついてたんだけど、その人は彼女に美しい壺と着物などを残して日本に帰り、甥──白様に殺されてしまうのです。ハナさんの形見(特に壺)が、宗教(っていうかテロ宣言)の儀式に必要な白様は、サマーたちをさらに追いかける。
 日本に来てもタカシの食へのこだわりのなさが爆発。サマーを夕食に連れていくんだけど──。

 彼女を小さな通りの角にある食堂に案内したタカシは、食券販売機にあるメニューを簡単に説明するつもりでいたが、サマーはあれこれ頭を悩ませるまでもなく、即座に親子丼と味噌汁に決めた。

 せっかく日本に来たのに、夕食がなか卯かよ!(゚Д゚)
 あ、いや、なか卯はおいしいですよ。私も近所のをよく利用します。さっさと食べられてお腹いっぱいになって、なか卯に限らず和食系のファストフードチェーンは優秀ですよ。
 でもでもっ、初めての日本でのディナーがなか卯で親子丼って、いいのっそれでサマー!? もっといいもの、食べたくないのっ!?(号泣)
 タカシ、祖父さんが会社経営、大叔父がヤクザの大物という明らかな金持ちにもかかわらず、やはり馬鹿舌だけある選択。もっといい店知ってるはずだろ!?
 けど、こんなまとめがあってね。

 「富士そば」や「てんや」が外国人観光客の聖地になっていた!

 もしかしてタカシが率先して連れてきたんじゃなくて、サマーが、

「あっ、なか卯! ここって親子丼がおいしいんでしょ!? あたし知ってる! 親子丼大好き! ハナさんによく作ってもらったよ!」

 って感じでどんどん入っていったのでは、とも思う。思いたい。「ケンバイキ」にも大興奮って感じで。
 でも自分で「案内した」って書いてあるんだよなあ……残念な奴だ、タカシ。

 あー、もうキリがないですね(´∀`;)。
 他にもまだまだツッコミたいのですけど、この辺にしておきます。
 あっ、最後に一つだけ! タカシはヤクザなので(?)刺青をしているのですが、その図柄について。

 引き締まった体を持つ東洋の龍が、なにか大切なものを守るようにとぐろを巻いている。肩甲骨の部分には天使の羽が彫られ、刺青は背中から腕の外側、そして腰のあたりまでを覆いつくしていた。

 龍と天使の羽ですか……。ど、どうなんですか? 今時はこういうのもあるの? 私はここを読んだ時、
「キラキラ刺青(゚Д゚)……」
 と思ってしまったのですが。
 ということで、評価は──ツッコミが楽しいし、題材が意欲的というのもあるんだけど、うーん、オススメとはちょっと違うので、こんな感じにしときました。
(★★★☆)
web拍手 by FC2

theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : サスペンス/ミステリ MIRA文庫 ★★★☆ シリーズ 資料用

こんにちは~(^-^) 今回は、突っ込み所が満載てんこ盛りでしたね。 ハーフでも「ヒーローが日本人」、初めてです。是非、私も読みたくなりました!
これは突っ込みを楽しむ感じの様ですが、いつか純日本人の正当なハーレヒーローが出てきたら、是非是非、感想アップして下さいね!ジェインアンクレンツあたりの変わり者ヒーロー編とか、日本人でイケそうだけど、彼女の日本人像も、首傾げるからなぁ…

コメントありがとうございます

>かなさま
 コメントありがとうございます!
 ツッコミ──ほんとにキリがありませんでした(´∀`;)。話はともかく、アン・スチュアートの日本への愛は大いに感じられますので、そういう点では読んで損のない作品ではないかと。
 日本を舞台にした作品や日本人が出てくるロマンスは絶対に読みたい&感想書きたいのですが、ほとんどツッコミだけで終わりそうです……orz
Secret

文字を大きく・小さく

    Twitter&ランキング



    いつもありがとうございます♪


    書評・レビュー ブログランキングへ

    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
    にほんブログ村

    最新記事

    カテゴリ

    ユーザータグリスト

    最新コメント

    最新トラックバック

    リンク

    RSSリンクの表示

    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    検索フォーム

    English Translation

    English English得袋.com

    アンケート

    QRコード

    QRコード

    FC2カウンター

    カレンダーと月別アーカイブ

    プルダウン 降順 昇順 年別

    10月 | 2019年11月 | 12月
    - - - - - 1 2
    3 4 5 6 7 8 9
    10 11 12 13 14 15 16
    17 18 19 20 21 22 23
    24 25 26 27 28 29 30


    プロフィール

    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
    ★★★★からがおすすめです。
    くわしい注意書きは→コチラ
    リクエストは→コチラ

    最近読まれている記事

    ブログパーツ

    最近の拍手ランキング

    人気の記事

    本ブログ村PVアクセス

    ユーザータグ

    ★★★★ 創元推理文庫 サスペンス/ミステリ ハーレクイン(文庫含む) ★★☆ コンテンポラリー ★★★★☆ シリーズ MIRA文庫 ロマンス映画 ★★★☆ ★★★ ライムブックス ヒストリカル 扶桑社ロマンス 新潮文庫 資料用 角川文庫 ロマンス以外 ハヤカワ文庫 ★★★★★ マグノリアロマンス フローラブックス 集英社文庫 パラノーマル アンソロジー 二見文庫 ヴィレッジブックス ★★ ランダムハウス講談社 ラズベリーブックス その他の出版社 ★☆ ソフトバンク文庫 サンリオ 文春文庫 ラベンダーブックス ラベンダーブックス(幻冬舎) オーロラブックス(宙出版) 講談社文庫