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2015 · 07 · 11 (Sat) 16:03

□『バケモノの子』

『バケモノの子』2015(7/11公開)
 9歳の少年・蓮は、事故で母を亡くした。離婚した父親とは連絡が取れず、一人で渋谷をさまよっていると、熊のように大きいバケモノ・熊徹と出会う。一人で生きるために強くなりたい蓮は、熊徹が住むバケモノ界「渋天街」に迷い込み、彼に弟子入りして、「九太」という名をもらう。(監督・脚本:細田守 声の出演:役所広司、宮崎あおい、染谷将太、広瀬すず、津川雅彦、リリー・フランキー、大泉洋、他)

 初日に見てきました。
 ひとりぼっちの子供の話に、最近めっきり弱い私。もうー、やっぱ歳かしらね(´・ω・`)。
 一人になった九太は、弟子をとったはいいけれど全然師匠らしくない熊徹とともに成長する。熊徹もまた、たった一人で生きてきて、たった一人で強くなったバケモノなのです。
 本当の親はいないけれども、周りのバケモノたちに何くれと世話を焼かれる九太。それは、粗暴だけれど見守る存在や友人がいる熊徹にも通ずること。この映画を紹介する時によく書かれている「父子のような絆」というより、周りも含めての「家族」のような関係を築いていきます。
 九太が強かったのは、やっぱり「自分が何者であるか」ということを常に考えていたからだと思う。というのは比較の問題です。ラストで彼の「敵」になる者には「自分はこういうものだ」という固定観念が強くありすぎた。別の者が相手ではダメだったかもしれないというのは、彼のまだ未熟なところでもある。
 小さい頃から「何者かわからない自分」という浮遊感を持つのはつらいけれども、別の見方をすれば「なんにでもなれる自分」がいるということ。でもその自由には不安がともなう。実際に選択肢が広がるきっかけをつかんだ九太はとても怯え、精神的に不安定になる。
 たとえ両親がそろっていて、何不自由なく育っていても、こういうふうに育つ子供はけっこういるんじゃないのか。
 もう一人の九太と言える「敵」の子も同様です。正反対の育ち方なんだけど、どっちがいいとか悪いとかではない。
 子供は一人では育たない。いい子が強い子とも限らない。本当に一人で生きる時が来て、初めて己の中にある“何者”かの存在を悟るんだなあ、と思いました。
 あと九太、ある意味、淋しくなくていいなあ、と本気でうらやましかった(´・ω・`)。Σ(゚д゚)ハッ! でもこれって自分の中に怪物飼ってるみたいなシチュエーションと同じってこと?
 ……なんかわけのわからないことを書き並べてしまったわ。

 ところで、家族が言ってた。
「すっかりジブリになっちゃって(´∀`;)」
 ……ま、まあ、日テレががっつり関係してるしね。日テレ側としては、細田守に宮崎駿みたいな映画をこれからも作っていってほしいんだろう、というのはよくわかった。なんていうのかしら、リア充好みのアニメ?
 あと、おじさんの描き方が上手だよね。そういう点で偉い人をつかみやすいのかもしれない。私も中身おっさんなので、たやすくつかまれます。偉くないけど。
(★★★★)
[Tag] * ★★★★

最終更新日 : 2015-07-11

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