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2015 · 11 · 01 (Sun) 15:37

□『震える舌』

『震える舌』1980(Netflix)
 埋立地の新興団地に住む三好家の4歳の娘・昌子は、数日体調を崩していたが、病院からは「心配ない」と言われる。しかし、ある夜けいれんを起こし、大学病院で破傷風と診断される。隔離病室に入院し、血清が打たれるが、病状は好転しない。昌子の両親は必死に看病するが、次第に追い詰められていく。(監督:野村芳太郎 出演:渡瀬恒彦、十朱幸代、若命真裕子、中野良子、宇野重吉、他)

 おかしい……。ロマンス映画三昧になるはずだったのに、どうして古いホラー映画ばかり見ているのか(´ω`;)。
 いや、この作品はホラー映画じゃないんですけど、昔から「ホラーより怖い」と言われ続けているもので、それが怖くて見てなかったんですよね(´・ω・`)。だけど、Netflixで配信され始めたばかりということで、なんとなく見てしまったんですよ。
 もうー、評判どおり超怖かったです……! Wikipediaによれば、「医療ドラマというよりも、オカルト・ホラー的趣向で製作された」とのことですが、これが本当だとするとどう考えても『エクソシスト』(1973年製作)を意識しているとしか思えないよね。

「『悪魔』と闘うか、『破傷風菌』と闘うか」

 という違いであって、終わりの見えなさは同じように人を疲弊させ、精神的に追い詰める。破傷風が伝染ったんじゃないか(そういうのはない)とか、死んじゃう子供なんか生まなきゃよかった(ひどい)とか、ボロボロになっていく両親も壮絶ですが、昌子役の子役がまたすごいんだよ。この子の迫真の演技あってこその作品です。闘病シーンというか、特にけいれんするシーンでの絶叫とか、病気だとわかってるからまた恐ろしいのです。

「ここでああなると、まーちゃんが叫んじゃうじゃん(´Д`;)!」

 とひたすらハラハラする。つらい治療を小さな身体で耐える姿は、かわいそうでたまらない……。
 しかも、破傷風のことちょっと調べたら、意識混濁がほとんどないらしいので、症状が出るととにかく苦しいらしい。わずかな音や光の刺激でけいれんを起こし、そのショックで脊椎を折るとか、もう──なんと恐ろしい病気だ……。
 古い病気である破傷風に対して、父親が「娘の身体の中に古い地球を見つけて、居座っている」(うろおぼえ)と考えるシーンを見ていて、某有名ホラー小説は、ここから発想を得ているのかな、とふと思いました。しかし、タイトルを言うとネタバレになるな……。
 主治医役の中野良子が知的で清廉でかわいかったです。渡瀬恒彦が若かったけど、オーバーオールがなぜか気恥ずかしい。今ならこのお父さん役は阿部寛に演ってほしい。
(★★★★)
[Tag] * ★★★★

最終更新日 : 2015-11-05

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