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◆『プレイボーイに魅せられて』スーザン・マレリー

◆『プレイボーイに魅せられて』スーザン・マレリー(ハーレクイン)
 看護師のロリィは、骨折した老婦人グロリアの在宅看護のため、彼女の孫リードに雇われた。元スター野球選手だった彼は、ロリィをときめかせるが、派手な女性関係で有名な彼には、自分など目に入らないだろう、と考える。だがその後、リードがゴシップ紙から逃げるためにグロリアの家に同居したことで、頑固な祖母の心を和らげたロリィの正直で温かな人間性に惹かれていく。("Sizzling" by Susan Mallery, 2006)
・〈ブキャナンきょうだい〉4部作第3作



 四部作の三作目だとは知らずに読んでしまった……。どこかでおすすめされていたので。
 他のは──読むかな? どうだろう? 他にもたくさん積ん読があるし……。Kindleで手に入るから、新しいものを読みたくなったら読むかもー。
 ただ、この作品単独でも面白かったです。少し長めなので、エピソードに端折られた感がなく、無駄なくまとまっています。
 それに、アホで考えなしなプレイボーイのヒーローが、堅実なヒロインに惚れて改心する、という話が好きなのよね。このジャンルでの最高傑作がスーザン・エリザベス・フィリップスの『ロマンティック・ヘヴン』だと思うのですけど、この作品もヒーローは元スタースポーツ選手だ。何? こういう男は似たような性格になるの?
 ……まあ、若い頃にもてはやされて大金が転がりこんだら、たいていの人はおかしくなるんだろうね。私には無縁の世界ですけどっ(;`ω´)。
 割とこの作品には、ヒーローのリードに対して手厳しいエピソードが多い。名前も憶えていない女性記者と寝たら、「たいしたことなかった」とゴシップ紙に書かれて恥をかくとか。まあ、これぐらいは本人もヘラヘラしているのですが、マネジメントを無能な奴にまかせていたら、病気の子供に対して冷たい対応をしてしまっていて、気づいて電話かけた時にはもう亡くなっていた、とかはシャレにならない。他にも、好感度がダダ下がりなことをやりまくってる。でも、人まかせの我関せずで自分のダメさになかなかピンと来ないんだよね。子供の死のことを聞いて、ショックを受けてはいるけど、なんとなくまだ「俺は悪くない、知らなかったんだから」みたいな人のせいにしたい気持ちを捨てきれない。
 そこをヒロインのロリィがズバズバ斬りこむ。

「あなたは女好きのくだらないげす男でしかないんだわ。無駄にこの世を生きている、場所ふさぎな人間だわ」
「無能なマネージャーは解雇しなさい
(発覚してもそのまんまだったのに驚きだよ)。彼のせいであなたはばかを見ている。彼の助けを借りなくたってあなたは十分ばかなんだから、彼を雇っておく必要はないわ」
「あなたが女性を前にすると手の施しようのないげす男になってしまうのは、あなたの責任ではないというの?」


 似たようなことを偏屈ババアとして有名なリードの祖母にも、半分腹いせのように言ってしまって、彼女の改心を促す。セリフだけ抜くと、なかなか気持ちいい。けど、恋する乙女状態だから実際はめっちゃリードに弱くて、ぱっきりと男前という感じではないのよね。ちょっと残念(´・ω・`)。
 ただ、彼女も家族のことで問題を抱えていて悩んでいる。特に、肝炎にかかって余命を宣告されている姉のことは大きく彼女の肩にのしかかっている。後半に訪れる姉に関するエピソードは、けっこう私には意外でした。でもこれは実はリードの試練とも見えるので、少しひっかかったりもしたのですが、それでも涙を禁じ得ない。
 なのにリードの奴、

「ロリィに見限られないためには、自分が彼女にふさわしい男、彼女が一生そばにいたいと思うような男になるしかないのだった」

 と言ってたくせに、最後は自分から告白しないとか「アホか(゚Д゚)ゴルァ!!」とは思いました……。
 まあ、いろいろ残念なところもあったんだけど、それでも面白かったです。その残念なところがなかったら、他の三作もすぐ「読もう!」と思ったかもなー(´ω`;)。
(★★★★)
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genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★★★ シリーズ

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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