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◆『二度咲きの花』マーガレット・パージター

◆『二度咲きの花』マーガレット・パージター(ハーレクイン)
 ヴィキーはロンドンのデミトリオス汽船で働いているが、ある日突然社長秘書に抜擢される。社長ニク・デミトリオスに次第に惹かれていくヴィキーは、彼からのプロポーズに有頂天になるが、それはニクの策略だった。彼は彼女へ復讐するために近づいたのだ。("The Demetrious Line" by Margaret Pargeter, 1984)



 ハーレでは定番の「詰めの甘いヒーローによる復讐もの」です。
 つまり、ヒロインのヴィキーは人違いによりひどい目に遭う。
 発端は、ヴィキーの父も破滅させた継母ヴィアラ。ヒーロー・ニクの叔父が若い女にだまされ、お金を盗られてしまったんだけど、その犯人がヴィアラで、ヴィキーを名乗っていたわけです。

「自分の会社に同じ名前の女がいる! 犯人はこいつだ(゚Д゚)!」

 と思い込むニク。当然裏を取らない。絶対名探偵にはなれないタイプ。
 叔父さんに写真を見せればすむことなのに、どうせ「ショックを与えちゃいけないから」とか言い訳して見せなかったんだよ。それって自分の判断が間違ってると言われたくない人の無意識の行動だと思うけどなー(`Д´)。叔父さんに躊躇したとしても、一緒に暮らしている人や近所の人に訊けばすむことでもある。そういうところに気が回らないくせに会社やってるって片腹痛いわっ(゚Д゚)ゴルァ!!
 復讐っていうのも、結局会ってからどうするかってしか考えてなかったみたいだよね。前もって計画立てろよって感じです。お金を返済させるか、警察等に訴えるか、社会的に制裁するか。まあ、婚約してから他の女といちゃついたりして、ヴィキーの会社内での評判を落としながらも退職を認めないっていうのは「社会的な制裁」と言えるだろうが、彼女は制裁を受けるいわれはないんですけどね(´ω`;)。ヴィキー、弁護士とか労基署みたいなとこにでも相談しろよ、と思うんだけど、それはしないわけです。それにつけこむニクは、逆ギレと開き直りと自分のことを棚上げしまくり。古い作品なので暴力もふるうけど、それより真相がわかったあとに反省も謝罪もほぼほぼないというところがとにかくひどい。37歳とは思えない。歴代ヒーローの中でも最低の部類に入るのではないか(´д`;)。
 今もそうだけど、お話の矛盾をすべて「愛」で処理するのが、ハーレで一番気になるところではあります。ヴィキーがニクの言いなりになるのも「愛しているから」なんだよね。こういうヒロインの奴隷体質は、今読むとちょっと古いし、やっぱり弱いと感じてしまう。古くても、決して弱いばかりではなかったり、弱くなるのも「愛」のためだけではなかったりする作品もあるからねえ。
「先が気になる!」というリーダビリティはすごくあるし、面白いんだけど……。
 読み終わった時、最近コロンボばかり見ている私は、彼に悪行の様々を指摘されて泣かされてしまえっニク、と思いました。ヴィキーは優しすぎるけど、コロンボは容赦しないよっ! 私が読書中に書いた悪口ばかりのメモを提供してもいいよ(゚Д゚)!
(★★★☆)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★★☆

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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