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▲『ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る』ゲイル・キャリガー

▲『ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る』ゲイル・キャリガー(ハヤカワ文庫FT)
 異界族と共存しているヴィクトリア朝英国。おてんばが過ぎた14歳のソフロニアは、花嫁学校(フィニシング・スクール)に入れられてしまう。だがそこは、情報収集や格闘の方法、ナイフや毒薬の使い方、異界族との接し方などを学ぶ、空飛ぶスパイ養成所だった。("Etiquette And Espionage Finishing School Book The First" by Gail Carriger, 2013)
・〈英国空中学園譚〉シリーズ第1作



 またまたマークに悩むわけです(´・ω・`)。けど、めんどくさいから統一。この作品でも、ほぼロマンス要素はなし。
 ていうか、これってほぼラノベよね!?
 いや、言い直す。これは最近のラノベではなく、私が十代の頃に読んでいた少女小説っぽい。もっと細かく言えば、氷室冴子さんの作品みたい!
 氷室さんは名作をたくさん残して2008年にお亡くなりになりましたが──その中の『クララ白書』や『アグネス白書』を読んでいるような気分になった。とはいえ、似ているところは多分「寄宿舎(寮)」ものというところだけ。でも、おてんばで好奇心旺盛で常に公平であろうとするソフロニアのキャラが、氷室さんの小説の主人公と重なる。たとえば、『ざ・ちぇんじ!』とか『なんて素敵にジャパネスク』とかの。これら平安時代に現代的な感覚を持ち込んでいる氷室作品と、スチームパンクなヴィクトリア朝を舞台にしているこの作品は共通点ありと見ていいのではないのかな? まったくの偶然だろうけど、今時の作品でこういう感覚の、しかも翻訳ものを読めた、というのだけでなんだかうれしくなります。
 お話も面白いです。空中を移動している学校、というのがいかにもスパイ養成所っぽい。高所恐怖症気味の私は、入学できません(´-ω-`)。
 生き生きとした生徒たちのキャラも楽しい。おしゃべりでおしゃれ大好きな親友、美人で意地悪な落第生、地味で控えめな同級生、ワイルドで少し謎な本物のレディ(これ、十代のレディ・キングエアなんだけどね)、〈英国パラソル奇譚〉からのキャラとして、まだ子供のジュヌビエーブ・ルフォーと叔母さんも登場します。ルフォー家の人たちはいろんなシリーズに絡んできますが、使い勝手がよすぎるんだな。吸血鬼や人狼の先生も出てきます。ヒロインが普通の人間なので、パラノーマル度は低めかなあ。
 意地悪な落第生が持ちだした謎の「試作品」を盗もうとする空賊たちの騒動に巻き込まれたソフロニアたちが、彼らを出し抜こうと奮闘します。後半は(お決まりな感じで)ドタバタな展開になり、「あれ、謎はすっきりと解けてないよ(´д`;)」という終わり方にはなるんですが、続巻への引きにはなっているので、オマケ。
 発売した時に買っておいたんだから、もっと早く読めばよかったわー。読んでて気づいたけど、私、寄宿舎ものが好きだったのかも。『ジェイン・エア』だって、前半はそういう話だったじゃないか!(あまりいいエピソードじゃないけど(´・ω・`))
 ていうか、『クララ白書』とか読みたくなったな!
(★★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : パラノーマル ハヤカワ文庫 ★★★★ シリーズ

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氷室さん!

>Sさま
 コメントありがとうございます!
 わー、もしお読みになってがっかりされたら申し訳ありません……。氷室さんのは昔何度も読んだのですが、今は手元にないし、ウン十年くらい読んでいないのです。彼女の作品がことさら特別なのは、やはり少女時代に読んだからというのもありますね。
 私が氷室冴子作品で一番印象に残っているのは、『さよならの女たち』です。斉藤由貴主演の映画も見に行きました。切ないお話です……。『シンデレラ迷宮』も大好きです。しかしごめんなさい、ジェインには憶えがないというか、主人公の名前「利根(りね)」をどうしても「とね」と読んでしまうという関東圏民への罠(利根川があるので)のことばかり(名前に関しては)印象に残っています……。
 ソフロニア嬢には氷室さんほどの深みは……残念ながらないと思うのですけど、少女たち独特の軽妙さに共通点を感じました。その点では楽しめると思いますよ!
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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