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2009 · 05 · 25 (Mon) 16:21

●『薔薇色の恋が私を』コニー・ブロックウェイ

●『薔薇色の恋が私を』コニー・ブロックウェイ(ライムブックス)
 地方貴族の娘ケイトは、若くして夫と父を亡くした。後ろ盾のなくなった彼女と姉と妹は、貧しい生活を強いられる。一縷の望みを賭け、いとこの義兄である侯爵の城を目指して旅を始めるが、小間使いが逃げ、一人でスコットランド高地に取り残される。そこへ三年前、ケイトの父に命を助けられたと言って屋敷へやってきたマクニールが現れる。("My Seduction" by Connie Brockway,2004)
・〈薔薇の狩人三部作(ローズ・ハンター・トリロジー)〉第1作

〈薔薇の狩人三部作(ローズ・ハンター・トリロジー)〉の第一作です。三年前、マクニールたちはケイト一家に美しい黄色いバラの苗木を置いていき、「何か助けてほしいことがあったら、このバラの花を修道院に送るように」と奉仕の誓いを立てて去っていきます。ケイトがスコットランドで立ち往生していたところにマクニールが現れたのは、家族の誰かがバラを修道院に送ったため。
 ケイトは下級とはいえ貴族の娘で、大変に誇り高い。姉と妹のため、そして自分のために生活のレベルを元に戻したいと切に願い、侯爵の花嫁になれることを見込んで旅に出ます。
 その反対にマクニールは貧しい軍人。娼婦の息子で、父親もわからない。ある日、何の説明もなく修道院に入れられ、そこである訓練を受けます。その一つが、バラの栽培で──。
「薔薇の狩人」の設定は、なかなか魅力的。たくましい男たちが、繊細なバラの栽培に長けている、というのは萌えますな。そして、ヒストリカルではありそでなさそな身分違いの恋。っていうか、感覚がかなり現代的だったりして、それが障害にはあまり見えなかったりするんだよね。今回、それを前面に出していました。ヒーロー、貧乏だし。
 こ、これは私の大好物「自分は彼女にふさわしくない」と苦悩するヒーローか!? と読み始めは大いに期待しました。しかし……何だろう。何か違う……。
 いや、ぶっちゃけ、ヒロインがズルイ奴なんです。心の中では「あの男と私は生きる世界が違うのよ」とか思いながら、行動が伴わないんだよねえ。「彼女への想いは月に吠えるのと同じこと」と必死に自分へ言い聞かせるヒーローを弄ぶ。弄んでいるとしか思えない。ヒーロー、かわいそう! ふさわしくないのは、ヒロインの方ではないか、と思うと、萎え萎えです……orz
 ヒロイン、確かにきれいらしいけど、あとはどこがいいのかよくわからない……。自分を偽る、という行為は、私が一番腹立つものなんだけど、偽らざるを得ない、という設定があればいいんです。それが物語の葛藤や緊張を生むものなのです。けど、それが「貧乏はイヤ」って程度ではなあ……。ヒストリカルだから、後ろ盾のない女性が過酷だというのはわかるけど……もう一つ、ヒネリがあればなあ。
 でもね、やっぱり「薔薇の狩人」の設定は魅力的ですよ。続きに期待したい。あ、裏切者は誰かっていうのは、あんまり気になりません(´∀`;)。
(★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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