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◆『ふたたび愛の火を』ジョアンナ・マンセル

◆『ふたたび愛の火を』ジョアンナ・マンセル(ハーレクイン)
 24歳の誕生日の朝、ジェサミーは離婚を決意する。別居をして4年、挿絵画家として自立できるめども立った。だがその直後、突然夫のジュリアスがやってくる。届いたばかりの郵便の中に、彼女宛の脅迫状があると言うのだ。確かにそれはあった。だが、彼はなぜそれを知っていたの? 4年間まったくの没交渉だったのに、今日になってどうして?("Forgotten Fire" by Joanna Mansell, 1992)



 未読のハーレに「夫婦元サヤもの」が多すぎて、今更「どうして(´Д`;)!?」と思っている次第です。これもその中の一つ。
 ヒロイン・ジェサミーの物言いがなかなかきつくていい感じではあったんですが、なぜか萌えポイントを微妙にはずして物語は進み、そのまま終わってしまった惜しい作品でした。
 ヒーローのジュリアスも、12歳下のジェサミーが好きすぎる奴になっていて、そこはツボなんですが、全体的に姑息な男で、脅迫状の犯人を知っていて利用しようとするところにひっかかりました。
 脅迫状(「ヨリを戻すのなら殺す」みたいな)は彼の長年の女性秘書がちょっとおかしくなって出してしまったものなんですが、それに対しての危機感がないわけです。状況をナメているのですよね。「そうは言っても、大したことはできっこないだろ(゚д゚)」みたいな。まあ、状況を利用してジェサミーを隠れ家に誘い手元に置いておくというのは、百歩譲って許すとしよう。でもこいつ、そのあとこの秘書を隠れ家に呼ぶんだぜ(´д`;)。その言い分がこうですよ。

「きみがかつて彼女に抱いていて嫉妬の炎が、いまも残っているかどうか確かめるために」

 頭おかしい……。自分のことしか考えてないよね。もしも何かあったら、という想像力すら働かないし、それをジェサミーに説明しないで、訊かれてもめっちゃはぐらかすわけです。
 結局それらの嘘がバレて多少揉めるんですが、ハーレですからあっさり元サヤに戻る。「夫婦がうまくいかなかったのは、お互いに歩み寄らなかったから」ということで。
 でも、それと今回の狼藉はまた別だと思うんだけどな(´ω`;)。なんかいろいろと丸め込まれた感が漂う。
 昔は確かに話し合いが足らなかった。妻が話そうといろいろと詰め寄ると、夫はそれがいやで逃げる、という図式ができていたし、妻も若いというより幼かった。けど、夫は12歳年上なんだよ。なのに逃げ回りまくり、あげくの果てに家まで出る。そんな自分を省みて4年間なんのリアクションも起こせないという気質は妻より子供だと思うし、それが今回やらかしたことによってさらによくわかったと私には思えたんですけど(-ω-;)? だいたい秘書のことがなかったらどうするつもりだったんだよ。死ぬまでうだうだ後悔して過ごしてたの? ジェサミーが離婚の申し立てして一悶着なんだろうけど、結局自分からアクションしないよね?
 今回の事件と過去の二人の出来事がシンクロしていて、事件を解決するとともに過去も水に流せる、という自然な展開にならなかったのが残念でした。
(★★☆)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★☆

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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