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◆『夕映えのロンドン』シャーロット・ラム

◆『夕映えのロンドン』シャーロット・ラム(ハーレクイン)
 ロンドンを訪れ、婚約者とともに夕食をとっていたリーは、自分をじっと見つめている男に気づく。彼はリーをエレベーターに閉じ込め、強引に唇を奪う。そののち、彼が従妹の気持ちをもてあそんで捨てた男、新聞社社長のマット・ヒュームだと知る。("Pagan Encounter" by Charlotte Lamb, 1978)



 長い間探していた本です。シャーロット・ラムの人気作品。
 ほしい本がいつの間にかKindle化されていたりするので、定期的にAmazonをチェックしているのですが、これも先月になったばかり。そして、ついこの間には『運命の回転ドア』も!
 さっそく二冊ともダウンロードしました。紙の本でも出ているので、そちらでほしい方はお急ぎください。Kindle化はされなかったけど、紙で復刊したほしかったハーレも一冊買った。なんかうれしい(´∀`)。
 だかしかし! 読みたい本がすべて面白いというわけではないのよね……。好みもあるしさ。
 この作品も、「お、おう(´д`;)……」みたいな読後感でした。シャーロット・ラム的「割れ鍋に綴じ蓋」もの?
 ヒロインのリーにしても、ヒーローのマットにしても、割と誤解されやすいタイプだと思われる。容姿が非常にいいので人が周りに群がるし、愛想がよくあしらい方も冷静ながらもきつくはないので、「こっちに気がある!」と勘違いをする人が必ずいる、というタイプ。彼らのせいではないというのは確かなんだけど、どうもこう厄介事に巻き込まれやすいというか──まあ、あまり自覚がないから、そうなるんだろうけども。天然とも言えるか。
 マットが「きみが思う以上にぼくたちはよく似ている」と言ったのは、そういうことなんだと思う。モテる人間の苦労なんて、無縁だな(´・ω・`)。
 それはそれで面白いとは思うんだけど、私がちょっと首を傾げてしまったのは、二人ともけっこう周りの人間に迷惑をかけまくっているというところ。天然なので、迷惑をかけられていない人からすると単に「いい人」と見られるんだけど、巻き込まれてしまった人からすれば激烈に「ひどい人」ということになるという──悪気が本当にないので、その人たちがとても気の毒に思えてしまい、いまいち楽しめなかった……。
 特にマットの態度はなんかこう、駆け引きめいてばかりで素直じゃない。婚約者がいるのにリーに迫りまくってバレちゃうような策略とか、ひどい。婚約者に慰謝料でも払ってやれよ……。なのに「話をつけなきゃ」とリーが一人で婚約者に会いに行くと、

「何されるかわかんないだろ(゚Д゚)ゴルァ!!」

 と怒るって、「お前のせいのくせに何言ってんだこいつ(゚д゚)」と思った。
 そんな強引(´ω`;)な彼に引きずられてしまうリーも、かなり感情に流されるばかりになっている。1978年の作品だから恋愛観が古いんだろうけれど、どちらかというと「結局Mだったんだな」と思う方が納得する。

「彼が自分に命じてくれるという歓び、これこそ至福なのだ」

 とか言ってるし。
 宙ぶらりんの状態のままだと、二人ともどんどんイライラして周囲に迷惑をかけて悲惨なことになりそう。とっとと結婚して二人だけの世界に浸ってくれてようやく落ち着く、というめんどくさいカップルのお話でした。
(★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★★

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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