Top Page › 読書の感想 › スーザン・エリザベス・フィリップス › ●『愛はジャスミンの香り』スーザン・エリザベス・フィリップス

2008 · 12 · 08 (Mon) 04:10

●『愛はジャスミンの香り』スーザン・エリザベス・フィリップス

●『愛はジャスミンの香り』スーザン・エリザベス・フィリップス(MIRA文庫)
 南北戦争直後のアメリカ。義兄にあたるケインから生まれ育った農園を取り返すため、キットは身分を偽って彼に近づくが──。

 スーザン・エリザベス・フィリップスのデビューしてすぐのヒストリカルらしい。そのせいか、キャラクターや展開が不安定な感じです。
 今まで読んだ彼女の作品は、全部主人公カップルだけでなく脇役カップルのロマンスも描いているんだけど、それがとってもいいんだよね(二度おいしい)。これにもあったんだけど、ちょっと中途半端でした。「これっているの?」と思ってしまった。少し差別的で、おてんばであってもお嬢さんのヒロインとの対比に必要なことだとは思ったけど、ヒロインの成長とうまく関わっているようには見えないし。他の脇役も、そんな印象深い人がいなかったなあ。
 彼女の作品は、ヒーローヒロインだけでなく、その周辺を丁寧に描くことが魅力なんだなあ、と改めて思いました。最近の作品を読み慣れていると、ちょっと物足りないかも。先が気になることは確かなんだけど、「イライラするから早く読み終わりたい」みたいな感じでね。それでも、ページを繰らせる力はさすがだと思うけど。
(★★☆)
[Tag] * ヒストリカル * MIRA文庫 * ★★☆

最終更新日 : -0001-11-30

Comments







非公開コメント