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ドラマ版『北と南』

『北と南』を読んでから、BBCのドラマも見たいなあ、と思っていたのですが、結局DVDを買ってしまいまして、昨日見終わりました。



 ほぼ原作通りでした。身も蓋もない言い方をすると、

「原作の余計なところが削ぎ落とされて、ストーリーが忠実に抽出されていた」

 というところでしょうか(´ω`;)。
 削られたからって「余計なところ」というわけではないんですけどね。ただ、一つのことに関しての描写が長い上にわかりにくい、というのが正直なところでして(´・ω・`)。まあ、映像だとそこら辺、目からの情報で補って表現できる。映像向きの作品だな、と思いました。
 ドラマチックな演出もなくはない。しかし数えるほど。目立つのは、二人の出会いのシーンとラストシーンかな。
 ドラマの出会いのシーンは、仕事中にタバコを吸っていた労働者を工場内でボッコボコにしているソーントン(綿工場だから火気厳禁なので激怒)にマーガレットが鉢合わせするという──原作だと引っ越したばかりのヘイル家にやってきたソーントンとちょっと顔合わせて、お互いの第一印象が「感じ悪い」くらいだったのですが、ドラマだと二人とも「最悪」なところから始まる。
 ラストシーンは、実はセリフ自体はほとんど同じなのではないかと。北からも南からも真ん中辺の駅を舞台にしたシチュエーションが象徴的。ロマンスのラストシーンとして順当な甘さで、盛り上がります。あ、あとミルトンを去るマーガレットをソーントンが見送るシーンもよかった。これはドラマオリジナルですね。派手ではないけど要所要所にドラマチックな味つけがされていました。
 各キャラクターの設定などは、ほぼ同じです。ソーントン母の鬼姑ぶりとソーントン妹ファニーのアホっぷりが実に忠実で素晴らしい(´∀ `;)。あ、レナクス弁護士はよりかわいそうになってたな(´-ω-`)。ヒギンズ役の俳優さんは、『ダウントン・アビー』でジョン・ベイツ役を演っていた人だった。
 ヒロインのマーガレットは、原作でもドラマでも「あまりよく知らないことであっても親切心から首を突っ込みたがる人」みたいな印象があります。ジェイン・アン・クレンツのおせっかいヒロインのようです。いい人なんだけど、そこが多少ひっかかるという部分は変わらない。
 しかし、ソーントンはとてもよかった。彼を演ったリチャード・アーミティッジは『ホビット』くらいでしか知らないのですが、真面目で誠実だが堅物、という人間像がよく出ていた。イケメンなんですけど、冷たい硬さがある。振られてしまったマーガレットの話を他の人が出すと「聞きたくない」みたいな態度を取るのに、彼女が自分に対して抱いているいい印象は崩したくなくて──という複雑な恋心がいじらしい。脚本もいいんだろうね。ここら辺、原作にもあった設定だと思うのですが、はっきり言ってこんな繊細で微妙な雰囲気にはなってないんですよ(´・ω・`)。
 ということで、興味のある方はぜひドラマをご覧ください。おすすめです。
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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