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2017 · 08 · 28 (Mon) 13:43

◆『大停電に祝福を』リンダ・ハワード

◆『大停電に祝福を』リンダ・ハワード(ハーレクイン)
 ダラスはその日、猛暑に襲われていた。あまりの暑さに、他の会社はみな終業を繰り上げていた。そのひと気のなくなったオフィスビルから、インテリアデザイナーのエリザベスは帰ろうとしていた。エレベーターで、警備会社を経営するトム・クインランと乗り合わせる。半年前までつきあっていたが、ずっと避けていたのに──気まずい。しかし、突然エレベーターが停まってしまう。午後5時23分、なんと街が停電してしまったのだ!("Overload" by Linda Howard, 1993)
・アンソロジー『あの恋をもう一度 II』

 1994年に出たサマー・シズラーを2003年に再販したものです。
 今年の夏、東京は冷夏というか、梅雨の戻りのような夏ですけれど、この本の中の街は、どれも暑そうです。とはいえ、おそらく東京のガチの真夏よりはどこも楽なんじゃないか、と思うのですが(´ω`;)。おかしいよ、東京。死人が出そうですよね>オリンピック
 そんな夏、私は、ずーっと仕事をしていて、本も読めなかったんですが、いざちょっと楽になってさあ読もうと思っても、なんか全然集中力が続かなくて(´・ω・`)……。そこでリハビリのつもりでこのアンソロジーを手に取りました。今の時期に読むのがピッタリのものだし。季節に逆らって読むのも一興だとは思うのですが、最近は合わせた方が楽しいかな、と。暑すぎて起こった大停電がテーマ、というのがこのアンソロジーです。
 トップバッターはリンダ・ハワードです。すごく久しぶりのリンダ・ハワード!
 短編で、ヒーローのトムもヒロインのエリザベスもリンダらしいキャラなんですが、その裏にモラハラやDVなどが絡み、なかなか示唆に富んだものになっています。
 リンダらしいヒロインと言えば、強くて賢くて仕事にも恋にもエネルギッシュ、というものですけれど、そういう人であってもモラハラやDVの被害からは逃れられない、というストーリーはさすがだな、と思いました。今でも全然古くないもんね。
 前夫からそのような傷をつけられたエリザベスにとって、リンダらしいヒーローであるトム──傲慢、強引、主導権を持ちたがる──のような男は、ある種恐怖なわけです。「この人は、前夫とは違う」というのは理屈ではわかっているけれど、「でももし、豹変したら?」という気持ちや、男を見る目がないという自信のなさが、彼との関係を進展させたくないという葛藤を生む。
 最初は彼女が自分を避ける理由がわからなかったトムですが、大停電でビルに閉じ込められ、強引に話を聞き出して、やっと彼女の傷の深さを思い知り、「俺がやったことって、裏目だったのね(´・ω・`)」と悟る。
 ラストがあっけないというか、もうちょっと読みたい、というのが本音だったわー。せめてハーレクイン・ロマンスくらいの長さで読みたかった。短編ではもったいない題材だったかなあ。
 あとこの作品のヒーローは、「精力絶倫」キャラとしてよくあげられていたよね(´∀ `;)。まあ……確かにそうでしたけど、ヒロインも負けてなかった。ぐったりな私に、少しエネルギー分けて……orz あと、「暑いから」って理由で仕事早上がりできるなんていいな! プレミアムフライデーなんてやめて、日本もそうしたら!? でも、日が落ちてから帰る方がいいよね……。
 あ、もう一つ。インテリアデザイナーと警備会社社長という組み合わせが──『真夜中の男』を思い出させる。もちろん、こっちの方が古いから、リサマリが着想を得たのかなあ。
(★★★☆)

最終更新日 : 2017-08-28

Comments







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珍しい

白さま、こんにちは。
大分前に私も、これを読みました!
短さに物足りなさを感じつつ、好きだった作品です。
このリンダハワード・ヒーローの「抱いちまえば、あとはどうにでもなる」感は残しつつ、珍しく反省&言葉や資料で説得を試みる努力が私の印象アップにつながってる作品でした。😃
2017-08-29-16:28

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エピローグまでつけてほしい

>かなさま
 コメントありがとうございます!
 ラストの反省や改善はほんとによかったですよねー(´∀ `)。その点は私もとても好きです。だからこそ不満が際立つ(´・ω・`)……。
 結婚後どのように尻に敷かれているのかというのも読みたいところだったりします。レンガ社長で代用するしかないのか(´Д`)。
2017-08-30-08:51

三原 白 http://miharashiro.blog5.fc2.com/URL [ 返信 * 編集 ]