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2017 · 10 · 05 (Thu) 22:02

●『遅咲きの花と貴公子』リズ・カーライル

●『遅咲きの花と貴公子』リズ・カーライル(MIRA文庫)
 1850年、英国。28歳のケイトは、女男爵としてベルコームの地所と屋敷を管理してきた。馬で出かけたある日、見知らぬ男性の乗った馬に出くわし、彼を落馬させてしまう。目覚めた時、彼の記憶はなくなっていた。荷物に記された「エドワード」という名前しかわからない紳士を、ケイトは客としてもてなす。("In Love With A Wicked Man" by Liz Carryle, 2013)

 忙しくて本がなかなか読めない。特に紙の本が(´・ω・`)。
 スマホでKindle本をちまちま読んでいます……。この作品は面白かったので、早く読み終わった方。
 リズ・カーライルって何か読んでるかな、と思ったら、初めてだった。オーソドックスなお話だったから、古いのかしら、と思ったら割と最近のだった。「記憶喪失」というのが「古い」と感じられたのか?
 とはいえ、短期の記憶喪失で、数日で戻るのですけれど、その数日の間にヒーローのエドワードとヒロインのケイトは急接近するわけです。なんとなく「自分は彼女にふさわしくないような気がする」と思いながらも、気持ちが抑えられないエドワード。一方、家族や経済状況にいろいろ問題があり、それを一人で切り盛りしているケイトはだいぶ疲れていて、「この思い出があれば、これからも生きていけるかも」というあきらめというかヤケクソというか、そんな感じで彼との関係に溺れていく。
「もしかしたら、二人で幸せになれるかも」みたいな淡い期待も抱くエドワードですが、戻った記憶はいろいろ複雑で、職業も貴族のお嬢さんと結婚できるようなものでないとわかる。
 ぶっちゃけ賭博場を経営しているのですが、ケイトの父と兄が賭博で身を持ち崩しているのですよね。
 そこへちょっと変わっているケイトの母や、ケイトを捨てた元婚約者などが現れ、彼女の心労はますます深まる──というお話です。
 このフランス人の血を引くママンが強烈なキャラでした。頭がいいのか悪いのか、とにかく彼女なりのルールで行動するけど、それは予測不能。破綻しそうでしない、めんどくさいけど憎めない、超絶不思議ちゃん!
 そして、話の要を握るキャラでもありました。この人のことを「うるさい」と思ってしまうと、ちょっとダメかもしれない……。一人で奮闘する真面目なヒロインをある意味追い詰めるキャラですからね。私としても、ちょっとギリギリな感じだった。
 たくさん登場人物がいるのですが、巧みに書き分けられていて、さくさく進みます。自己評価低めのヒロインも私の好み。ヒーローもひねくれているけど、元々は純粋な人。記憶を失っている間に出てきたそういう部分に、ケイトは惚れてしまうのです。そこら辺の展開は、萌えますね。忙しい時に楽しく読めましたー(´∀ `)。
(★★★★)

最終更新日 : 2017-10-07

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