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□『ブレードランナー2049』

『ブレードランナー2049』"Blade Runner 2049" 2017(10/27公開)
 2049年、ロサンゼルス警察のブレードランナーであるKは、旧式のレプリカントを見つけ出し「解任」する任務に就いている。旧式を見つけたある農場で、木の根元から密閉された箱が発見される。その中にあったものは、「奇跡」だった。(監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演:ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、ロビン・ライト、デイヴ・バウティスタ、ジャレット・レト、他)



 公開日に見てきましたが、忙しくて感想書く時間なかった……。今月はまだ二つしかブログを更新してない……やっと三つ目(´;ω;`)。
『ブレードランナー』は超カルト映画ですけれど、私はそんなにくり返し見てはいないのよね。映画館でも見てない。今回も見直したかったけど、やはり時間がなく、記憶を頼りに見ました。
『わたしを離さないで』を読んだあとにこれを見るという偶然に、ちょっと気分が陰鬱になったりもして(´ω`;)。レプリカント──アンドロイドや人造人間に心や魂があるのかどうか、とテーマは、まだ現実ではないけれど、いつかは考えなくてはならないのか、それともそういう未来はないのか、というぼんやりとした恐怖を覚えずにいられない。妙に胸がざわつくんですよね。
 ライアン・ゴズリング扮するKは、レプリカントとして“同類”の旧式を探し出して殺害する任務についている。正確に忠実に任務をこなすことを求められているんだけど、彼の生活自体は虚無に満ちている。かわいいバーチャル彼女に癒してもらったりして。
 ところが、農場で見つけたレプリカントの骨に帝王切開の跡が見つかったことから、忠実で嘘をつかなかったはずのKが変わっていく。帝王切開で生まれた子供を見つけて殺せ、と命令されるんだけれど、任務とは別の目的から、彼自身のために子供を探すことになる。
 ライアン・ゴズリングのKは、いわゆるレプリカント的な「無表情」を演じているんだろうけれど、私には「疲れた社畜」にしか見えなかった。スマホやソシャゲくらいしかできず、その中でなんとかストレスを解消するしかない人みたい。レプリカントの日本語訳は「社畜」だよ(時代が追いついた!)。「会社のための家畜」ではなく「社会のための家畜」。人間がやりたがらないことをやらせるためのもの。
 その彼が、ありえない「奇跡」であるレプリカントから生まれた子供(もちろんリック・デッカードとレイチェルの子供)のことを知り、次第にそれが「自分かもしれない」と思い始めるところが切なかった。「何者でもない」というか、「しがないレプリカント」とあきらめていた(自分で気づいていないにしても)のが、「特別な存在かもしれない」と思うのは、この上ない高揚感だろう。生まれて初めての気持ちだったに違いない。
 それは、人間でも同じだな、と思ったのであった。同じ人間であっても、すべて同じ扱いにはならない。同じ人間でも必ずある違うところを認めない人間も必ずいて、認められない人のことなどは考えもしない。
 あるのかないのかわからない未来に、というより、今現在もある問題を内包しているから、胸がざわつくんだな。つまり、『ブレードランナー』の頃からそうだった、ということだ。

 ところで、ハリソン・フォードが出てくるまでが長い!
 それが「売り」なはずなのに(「売り」だからか)、ほんとに長くて(´ω`;)。「このあとすぐ、ハリソン・フォード登場!」と言い続けるテレビを見ている気分だった。
 まあ、想定内ではありましたが(´・ω・`)。
 長くても眠くなったりしなかったし、脚本もよくできてると思いました。映像もすごい。
 惜しいのは音楽だなあ。ヴァンゲリスは生きているけど、音楽に関われない状況だったのかしら。それとも、『ブレードランナー』の時に揉めたことがあったらしいから、それで関わらなかったのかなあ。
 最後に、『エイリアン:コヴェナント』の時に抱いた危惧は当たらなかった、と言っておく。方向性が違ったね。
(★★★★)
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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