2018 · 03 · 31 (Sat) 14:04 ✎
▽『ワニの町へ来たスパイ』ジャナ・デリオン(創元推理文庫)
任務でヘマをやらかし、命を狙われる羽目におちいったCIA秘密工作員のレディング──フォーチュンは、CIA長官の姪のふりをしてルイジアナ州シンフルという田舎町に夏の間滞在することになる。「図書館司書で元ミスコンの女王、編み物が趣味」という自分とかけ離れた人物になりきれるかも不安なのに、到着早々事件に巻き込まれる。しかもこの町は、保安官よりも〈シンフル・レディース・ソサエティ〉という年配の女性たちが仕切っているという話で──。("Louisiana Longshot" by Jana DeLeon, 2012)
・〈ミス・フォーチュン・ミステリ〉シリーズ第1作
任務でヘマをやらかし、命を狙われる羽目におちいったCIA秘密工作員のレディング──フォーチュンは、CIA長官の姪のふりをしてルイジアナ州シンフルという田舎町に夏の間滞在することになる。「図書館司書で元ミスコンの女王、編み物が趣味」という自分とかけ離れた人物になりきれるかも不安なのに、到着早々事件に巻き込まれる。しかもこの町は、保安官よりも〈シンフル・レディース・ソサエティ〉という年配の女性たちが仕切っているという話で──。("Louisiana Longshot" by Jana DeLeon, 2012)
・〈ミス・フォーチュン・ミステリ〉シリーズ第1作
面白いとの評判を聞き、発売してすぐにKindleで買ったけど、ようやく読み終わった。
つまらないからではなく、ほんとに集中力がないのですよ(´・ω・`)。あとKindle本は主に一人で出かけた時に読むのです。出かけてない……orz 春だというのに。花粉症でもないのに(つД`)。
まあ、それは仕方のないことだし、作品自体は面白いのでよしとしよう。
タイトルはもちろんジョン・ル・カレの『寒い国から帰ってきたスパイ』(読み直したくなったな!)のもじりで、主人公フォーチュンもCIAのスパイです。シリアスものではなく、やはりコメディ。スパイものは今、コメディが熱い!
フォーチュンがなりすましているサンディ=スーは、住人よりバイユー(川)に住むワニの方が多そうなシンフルに住んでいた亡き大叔母マージの家を相続したので、そこを整理するためにやってきたという設定です。田舎でおとなしく隠れてろ、と言われたのに、さっそくマージの飼い犬が人骨を拾ってきてしまう。その時居合わせたのが、マージも会員だった〈シンフル・レディース・ソサエティ〉の一員であるガーティ。同じく会員であるアイダ・ベルとともにフォーチュンを振り回しまくる。
人骨は、マージたちの友だちであるマリーの夫ハーヴィのもので、行方をくらましたマリーが当然疑われる。ガーティたちはそれをなんとかしようとするのですよね。
フォーチュンは一応「図書館司書で元ミスコンの女王、編み物が趣味」という女性を演じようとしているんだけど、全然うまくいかないというか、要所要所で逸脱してしまうところがおかしかった。
「教会のあと、カフェでバナナプディングを食べたいんだけど、カトリック教会の信者にいつも先を越されてしまう。あんた若いから、走れるでしょ?」
と言われて、はりきってしまう。「足遅いんですぅ」とか言わない。本好きの女の足が速いわけねえだろ(゚Д゚)!(個人の見解です)少なくとも私は遅いです(司書じゃないけど)。
とにかく食欲に負けてカフェまでの徒競走に本気を出し、無事にバナナプディングを食べられるんだけど、ここら辺でだんだんフォーチュンが「女ジェイソン・ボーン」に見えてくる。
つまり、記憶喪失じゃないけど、「無意識に身体が動いてしまう」みたいな感じで行動してしまうのです。これはスパイとしてどうなの(´ω`;)? まあ、こんな感じの人だから、ヘマをやらかしちゃったということなんだろうけど。
しかしこのフォーチュンのキャラよりも強烈というか、魅力的なのがガーティとアイダ・ベルの二人です。それから亡くなったマージも。
このおばあちゃん(という雰囲気ではない)たちが、文字どおり暴れ回る。なぜにこう行動力があるのか、というのも読みどころです。
副保安官がロマンスのヒーローそのものって感じの人だったんだけど、特に絡まず。ひたすら女三人がドタバタ&キャッキャウフフ(たまにワニ)している楽しい作品です。
(★★★★)
つまらないからではなく、ほんとに集中力がないのですよ(´・ω・`)。あとKindle本は主に一人で出かけた時に読むのです。出かけてない……orz 春だというのに。花粉症でもないのに(つД`)。
まあ、それは仕方のないことだし、作品自体は面白いのでよしとしよう。
タイトルはもちろんジョン・ル・カレの『寒い国から帰ってきたスパイ』(読み直したくなったな!)のもじりで、主人公フォーチュンもCIAのスパイです。シリアスものではなく、やはりコメディ。スパイものは今、コメディが熱い!
フォーチュンがなりすましているサンディ=スーは、住人よりバイユー(川)に住むワニの方が多そうなシンフルに住んでいた亡き大叔母マージの家を相続したので、そこを整理するためにやってきたという設定です。田舎でおとなしく隠れてろ、と言われたのに、さっそくマージの飼い犬が人骨を拾ってきてしまう。その時居合わせたのが、マージも会員だった〈シンフル・レディース・ソサエティ〉の一員であるガーティ。同じく会員であるアイダ・ベルとともにフォーチュンを振り回しまくる。
人骨は、マージたちの友だちであるマリーの夫ハーヴィのもので、行方をくらましたマリーが当然疑われる。ガーティたちはそれをなんとかしようとするのですよね。
フォーチュンは一応「図書館司書で元ミスコンの女王、編み物が趣味」という女性を演じようとしているんだけど、全然うまくいかないというか、要所要所で逸脱してしまうところがおかしかった。
「教会のあと、カフェでバナナプディングを食べたいんだけど、カトリック教会の信者にいつも先を越されてしまう。あんた若いから、走れるでしょ?」
と言われて、はりきってしまう。「足遅いんですぅ」とか言わない。本好きの女の足が速いわけねえだろ(゚Д゚)!(個人の見解です)少なくとも私は遅いです(司書じゃないけど)。
とにかく食欲に負けてカフェまでの徒競走に本気を出し、無事にバナナプディングを食べられるんだけど、ここら辺でだんだんフォーチュンが「女ジェイソン・ボーン」に見えてくる。
つまり、記憶喪失じゃないけど、「無意識に身体が動いてしまう」みたいな感じで行動してしまうのです。これはスパイとしてどうなの(´ω`;)? まあ、こんな感じの人だから、ヘマをやらかしちゃったということなんだろうけど。
しかしこのフォーチュンのキャラよりも強烈というか、魅力的なのがガーティとアイダ・ベルの二人です。それから亡くなったマージも。
このおばあちゃん(という雰囲気ではない)たちが、文字どおり暴れ回る。なぜにこう行動力があるのか、というのも読みどころです。
副保安官がロマンスのヒーローそのものって感じの人だったんだけど、特に絡まず。ひたすら女三人がドタバタ&キャッキャウフフ(たまにワニ)している楽しい作品です。
(★★★★)
最終更新日 : 2018-11-18