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2018 · 05 · 26 (Sat) 16:11

□『ピーターラビット』

『ピーターラビット』"Peter Rabbit" 2018(5/18公開)
 イギリスの湖水地方に住むうさぎのピーターは、いとこのベンジャミン、三人の妹たちと一緒に、今日も宿敵マグレガーおじさんの畑から作物を失敬していた。だがある日、おじさんが亡くなり、ロンドンから大甥であるトーマス・マグレガーがやってくる。彼はあろうことかピーターの親友である画家のビアと仲良くなり、うさぎを閉め出そうと電気フェンスまで取りつけてしまう。(監督:ウィル・グラック 出演:ジェームズ・コーデン(声)、ドーナル・グリーソン、ローズ・バーン、サム・ニール、デイジー・リドリー(声)、マーゴット・ロビー(声)他)

 見てきました、某うさぎ映画。
 予告を見た段階で、原作と全然違うことはわかっていました。「ここまで極悪じゃないだろ、ピーターは(´ω`;)」と思うような予告。版権切れてるからってやりたい放題。原作者のビアトリクス・ポターは草葉の陰でどう思っているのか(個人的には割と「いいんじゃね?」と言っていそうな気がするけど)。
 ネットで飛び交っているのは「マッドマックス 怒りの湖水地方」とか「うさぎ版アウトレイジ」とか「うさぎと人間の仁義なき戦い」とか「ガチの殺し合い」とかいう物騒な言葉ばかりで、日本版の詐欺みたいな特報でミスリードさせようとしていた「ピーターラビットとマグレガーとお隣の美女がくり広げる楽しくてロマンティックな物語」というものでは決してない。絶対ない。
 見たのが水曜日レディースデーだったので、たくさんの女性観客の中の何人が詐欺予告にだまされたり、ポターのファンとして踏みにじられた気分になるのか、と気になってしょうがなかったです。(特報以降の予告は割とガチバトルシーンが多くなっていましたが。批判受けて変えたのかも)
 ピーターとしては、マグレガーおじさんはお父さんをパイにした人間ですから、復讐のつもりで作物を荒らしていたわけです。そこへ、若いマグレガーがやってくる。この男がまた畑からは閉め出すは、お隣の優しいビア(お母さんももういない設定なので、母的な存在)とも仲良くし始めて、憎さ百倍。しかしビアはなぜか、ピーターたちは「ただのうさぎ」と認識している。上着着て二足歩行してるんだけどね(´∀ `;)。ピーターとマグレガーは、ビアにバレないように静かに、しかしガチで互いの命を狙い合う。どちらもなかなかえげつない戦い方をします。人間が使うとかなりヤバい卑怯な手をうさぎにやらせる。いいのか!?
 温室でマグレガーとピーターが戦うシーンのメイキングを見たんだけど、モロに『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』の殺人ウサギみたいだった。青いぬいぐるみ抱えてドーナル・グリーソンが「うわーっ!」「ぎゃーっ!」と戦っている。もちろんあとでピーターをCGで加えるんだけど、ホーリー・グレイルではそのままですから(´ω`;)。かわいいウサギが実は残虐な殺人ウサギである、というのは、ホーリー・グレイルのせい(?)でイギリスではギャグとして定番になってるの? そしてホーリー・グレイルと同様、マグレガーもピーターたちを殺すため、爆弾を使う。
 はっきり言って、アクション映画ですから。うさぎはリアルでもふもふで、身体の柔らかさとか表情とか、見ていてとてもかわいいですけど、ほのぼのものではなく、アクションコメディ。そう思って見にいった方がいいし、ピーターラビット好きとか関係なくそういう映画を好む人だっているのに──どうして日本の宣伝は、観客をだまそうとするのか(´ω`;)。
 とはいえ、ちょっと評価は困るところなのです。うさぎたちのかわいさを上乗せして、こんなところかな。原作ではいい子だったフロプシー、モプシー、カトンテールたちがおきゃんでおてんば(死語?)な子たちになっているのもよかった。それぞれマーゴット・ロビー(ハーレイ・クイン)、エリザベス・デビッキ(GoG2のポンコツ女王様)、デイジー・リドリー(スター・ウォーズのレイ)と旬な女優さんたちが当てているのも。絵本読み直して一番おかしかったのは、フロプシーの子供たちがアナグマにさらわれて夫のベンジャミンと兄のピーターが取り戻すって話で、フロプシーがさらわれた原因を作った舅をしばきたおす、というシーンだったんだけど、このフロプシーならそりゃしばくよな、と納得でした。
 ちなみにビアトリクス・ポターの伝記映画『ミス・ポター』も見たことあるんですが、調べたらハーヴェイ・ワインスタインの製作だったと知り、ちと複雑な気分になりました……。
(★★★★)
[Tag] * ★★★★

最終更新日 : 2018-05-26

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