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□『ジュラシック・ワールド/炎の王国』

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』"Jurassic World: Fallen Kingdom" 2018(7/13公開)
 ジュラシック・ワールド事件から4年。恐竜たちがいるイスラ・ヌラブル島は火山の大噴火が起こっていた。政府による救助は行われないことに落胆したクレアだったが、ジョン・ハモンドのビジネスパートナーだったロックウッドに招かれ、恐竜救出作戦に乗り出す。ヴェロキラプトルのブルーが生きている可能性がある、とオーウェンを説得し、イスラ・ヌラブル島へ向かうが──。(監督:J・A・バヨナ 出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、レイフ・スポール、ジャスティス・スミス、ダニエラ・ピネダ、ジェームズ・クロムウェル、ジェフ・ゴールドブラム、他)



 ただただ、恐竜がかわいそうな映画でした(´・ω・`)。
 最近、映画に「犬が死にます」みたいな注意書きがほしい、みたいな風潮がありますけど(犬を飼っている人が見るとショッキングだから)、その注意書きがほしい、と思うような映画だった。もちろん、「恐竜が死ぬ」なんて想定内ですよ。当たり前ですよ、前作『ジュラシック・ワールド』でも死んでたしね。その時もとてもかわいそうに思いました。けど今回の恐竜の死──特に中盤、島の桟橋でのシーンは、あまりにも切ない。切ないというより、ひどい。ひどすぎるし、悲しすぎる。
 私にとってこの映画シリーズの中の恐竜は、古代の生物というより野生動物に近い。勝手に人の手によって生まれさせられた、というのがまた悲しさを倍増させる。前作はまだそれをフィクションとして楽しめたんだけど、今回はダメだ……。前作のような「バカ映画」という雰囲気はなくなり、恐竜を蘇らせること、それを利用すること、そして殺すこと──それらをすべてコントロールできると考えている人間たちの欲望を醜悪に、そして「命」をある意味リアルであると言えるくらい軽く無造作に描いているから。それがあの恐竜の死なんだろう。あんな死の描き方は、どんな動物であっても残酷すぎる。けれどこれは、世界中のどこででも行われていることなのだ。人間だってあんなふうに見捨てられて死んでしまうこともある。さらに後半のあるシーンが、犬猫の殺処分とかホロコーストを思わせるような展開で、ゾッとしました……。
 そういう後味の悪さに打ちのめされたと同時に、話の展開も「ああ、またこういう話か」というがっかり感がつきまとう。それは確かに現実的なことかもしれないけど、同じことを何度もくり返すというのはどうなんだろうか。怪獣、エイリアン、遺伝子操作された動物や恐竜などは、みんなおんなじように利用されて、主人公は裏切られる。スパイものやスター・ウォーズシリーズもお話の限界が見えてしまっていますけど、私は特に先をすぐに見越してしまうタイプなので、そのとおりに話が進むとほんとにうんざりしてしまうのです。裏切りはもうお腹いっぱいなの(´・ω・`)。裏切るのは観客だけにしてほしい。いい意味でね。
 とはいえ、これは一応三部作の真ん中ということ。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』でも感じましたが、いろいろ考えていくにつれ続きを見ないと正しい評価は下せないのかな、とも思えてきます。あのラストを救いがないととるか、あるいは新世界の幕開けととるかでもずいぶんと認識は変わる。
 どちらにしても、すっきりしなさそうではあるんだけど……。ブルー……ブルーがかわいそう……。あの死んでしまう子と同じくらいかわいそう……。知性があるってだけでついそう思ってしまう私のこの感情もちょっといや……。そう感じてしまう自分の負担がいやなだけじゃないの、と思っちゃうよ……。
(★★★)
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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