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●『海賊のキス』ニコラ・コーニック

●『海賊のキス』ニコラ・コーニック(ハーレクイン)
 1808年、イギリス。未亡人のルシンダは、令嬢の家庭教師として海辺のケストレル・コートに滞在していた。ある夜、教え子が家を抜け出し逢い引きをしていると思い、追いかけて屋敷を出ると、怪しい人影に遭遇する。その人のことを、ルシンダは知っていた。12年前に自分を捨てた元婚約者ダニエルだ。("The Pirate's Kiss" by Nicola Cornick, 2007)
・アンソロジー『クリスマス・ストーリー2008 愛と絆の季節』



 ヒーローのダニエルが、受け身というか、何も考えていない奴で、ヒロインのルシンダがかわいそうでした(´・ω・`)。
 ダニエルは海軍に入ってスパイにスカウトされ、その任務のスリルに溺れてルシンダに手紙一つよこさない。つまりほったらかしにしたわけです。「海賊になった」という噂が流れてもルシンダは確認できるわけもない。別の男と結婚して未亡人になって、家庭教師として自活しているところに、ダニエルと再会するのです。捕まりそうになったところをかばってあげる。
 そのあとセオリーどおり、焼けぼっくいに火がつく。海賊を追う真面目な将校と、ダニエルに復讐しようとしている男が出てきて、ルシンダが誘拐されたり──とお話としてはまとまっているし、泣かせるところもけっこうある。
 でもこのダニエルってさあ、ほんとに考えなしなんだよね。まず、会ってもルシンダのことわかんないんですよ(´ω`;)。ひどいよね! ルシンダはすぐにわかったっていうのに。
 12年間ほったらかしにした理由も、

「彼はこれまで、自分の傲慢さや、若さゆえの無頓着さのせいで、ルーシーにどんな思いをさせていたのか、考えたことがなかった」
「彼はルシンダのことも、故郷のことも何も考えなかった。スリルで頭がいっぱいだったのだ」


 何度も「何も考えてない」って出てくるな(゚Д゚)ゴルァ!!
 なのにこいつ、別の男と結婚したルシンダを責めるんだよ。その言い分もよくわからない。

「いつか彼女のそばに戻り、二人はもとどおりになれると思っていたのだ」

 なんという一人よがりな──。勝手に連絡を断って、10年後くらいに「やっと結婚する決心がついた。さあ、戻っておいで!」ととっくに結婚した元彼女にロミオメールを送りつける奴と変わらないよ(゚д゚)! 自分から連絡するだけロミオの方がマシかも!
「いつかもとどおりに」と思いながらも、ここで偶然会わなかったらそれをいつ思い出してたんだ、という──ツッコミどころが多すぎる。自分から全然行動しないんだよね(-ω-;)。「彼は救いがたい愚か者だった」という本文どおりの大馬鹿者ですな。
 たまに「こんな奴にヒロインはやらん!ヽ(`Д´)ノプンプン」というヒーローがいますけど、そんな感じでした。「たまに」じゃないな、けっこういるな(´ω`;)。
 そんな彼も後半はけっこう反省というか、ルシンダが誘拐されたりなんだりで必死になる。お話は盛り上がるんですが、うーん……考えなしなマイナスを払拭することはできませんでした。ルシンダはなかなかいいんだけどねえ。
(★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ヒストリカル ハーレクイン(文庫含む) ★★★ アンソロジー

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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