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2018 · 08 · 28 (Tue) 11:32

■『グッバイガール』

■『グッバイガール』“The Goodbye Girl” 1977(DVD)
 ニューヨークのダウンタウンに住むポーラは、役者の恋人トニーにまた捨てられてしまった。ポーラの小学生の娘ルーシーは、母が男からすぐ“グッバイ”されることを心配している。しかも、トニーがアパートの部屋を又貸ししたのは、またしても役者の男──エリオットだった。行くところのない三人は、妥協してアパートに同居することになる。(監督:ハーバート・ロス 出演:リチャード・ドレイファス、マーシャ・メイソン、クイン・カミングス、他)

 この映画の脚本を書いたニール・サイモンが91歳で亡くなったというので、追悼の意味もこめて再見しました。
 と言っても、初めて見たのは高校生くらいだったかな……。当時、リチャード・ドレイファスが好きでねえ(´д`*)。雑誌スクリーンやロードショーの切り抜きや、『未知との遭遇』がテレビでやった時、画面を写真に撮って現像したものなどを下敷きにはさんだわー。昭和の思い出ねえ。今だとネットで落とした画像をスマホの待ち受けにするみたいなものかなあ。いいわね、今はクリアな画像が手に入り放題で(ノД`)シクシク
 はっ、またババアの思い出を語ってしまったわ(;゚д゚)。閑話休題。
 この映画、見た当時は本当に好きでした。今回見直して、やはり好きだと思ったけど、何も知らない十代の頃とは感じ方が全然違う。何しろヒロインよりも年を食ってますし。主題歌の『グッバイガール』(動画)は今でもしょっちゅう聞いているんですが。
 ヒロイン・ポーラは自己評価低めな人です。ダメ男ばかりに惚れて、恋愛に自信がなく、男性不信気味。「自己評価低め」という設定は私大好きなのですが、それが「恋愛で痛い目にあったから」というのは実はそれほど好きじゃない。
 なぜなら、ハーレのアホヒーローに多い設定だからだー(゚Д゚)!
「自分の見る目がなかったことは棚上げにして、痛い目にあった過去の恋愛の痛手を今の相手にぶつける」ってことなんですよね。ポーラはそういうヒロインなのです。もちろん、この映画では傷ついて臆病になっているのはわかりますよ。貧乏だし、余裕もいいこともない日常は勇気を奪う。そういう描き込みがあればいいんです。(ないんだよ、ハーレのアホヒーローには(-ω-;))
 傷つきやすいのにポーラはけっこう惚れっぽい。ロマンティックなことされると、すぐにぽーっとなってしまう。昔見た時は、ポーラの気持ちもわかったんだろうな。どういうことがロマンティックかも知らなかった十代の頃ですから。夢も希望もなくなったおばちゃんからすると、こういうヒロイン(ヒーローでももちろん)はちょっとめんどくさい。いや、「若いな」と思えて、少しうらやましいかもねー。
 とはいえ今回の発見は、ヒーロー・エリオットのキャラです。昔は単にリチャード・ドレイファスが好きだったから好きだったけど、今の価値観にあてはめてもすごくいい奴ではないですか。
 この映画は、いわゆるロマンティックコメディなんだけど、二人とも美男美女でもなくお金もなく、いろいろと欠点もあってすごくリアルなのです。エリオットも、役者なので演技にのめり込みすぎるところがあるし、朝早くお経を読んで瞑想するとか、夜中にギターを弾いたりとか、ちょっと変わったところはあるけど、家事や料理もするし、何よりポーラの娘ルーシーにとても優しい。「また役者に惚れてしまった(´;ω;`)!」とポーラは嘆くけれど、前のひどい男たちとの共通点はそこだけで、エリオット自体は誠実な人なんだよね。それをなかなか信じ切れないことがポーラを不安にさせる。
 ラストでエリオットは有名監督の映画に出ることになり、ロケに行くことをはしゃいで報告するけど、ポーラは素直に喜ぶことはできない。「きっともう戻ってこない。また“グッバイ”される(´・ω・`)」としか思えないから。
 ところが、彼女の不安は割と簡単に解消される。あれ?(´д`;) 正直「チョロくない?」と思いましたけど、ここら辺のあっけらかんとした明るさというのが、本来ポーラが持っていたものなんだろうな、と感じさせるラストでした。
(★★★★)
[Tag] * ★★★★ * ロマンス映画

最終更新日 : 2018-09-02

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