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▽『ミスコン女王が殺された』ジャナ・デリオン

▽『ミスコン女王が殺された』ジャナ・デリオン(創元推理文庫)
 田舎町シンフルで身分を偽り、静かに暮らそうとしていたCIA秘密工作員フォーチュンだったが、また殺人事件に巻き込まれる。ハリウッドから戻ってきた本物の元ミスコン女王であるパンジーが殺されたのだ。犯人はフォーチュンとしか思えない状況に、彼女は地元婦人会〈シンフル・レディース・ソサエティ〉のアイダ・ベルとガーティとともに真犯人探しに乗り出すが──。("Lethal Bayou Beauty" by Jana DeLeon, 2013)
・〈ミス・フォーチュン・ミステリ〉シリーズ第2作



 今回も楽しかったです。
 前作『ワニの町へ来たスパイ』が終わった直後から話が始まる、というところも面白いし、そこへ帰ってくる本物の元ミスコン女王パンジーのキャラも強烈。人の彼氏を盗るのが大好きで、町の男の中で彼女と寝なかったのを探すのが大変というくらいの性悪さ。
 町長の姪である彼女はお祭りで「子供ミスコン」を企画して、元ミスコン女王という偽の肩書を持つフォーチュンに協力を要請する。が、それは偽物なので、子供にメイクする時にバレてしまうのです。そこでパンジーから「バカ」と言われて、フォーチュンキレてしまい、「殺してやるから」と言ってしまう。(「バカ」はフォーチュンにとって『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティの「チキン」に匹敵するくらいの地雷ワードなのです)
 そしてパンジーは本当に殺される。
 パンジーを殺すような動機を持っている人はこの町にごまんといるんだけど、直近でしかもえらい剣幕で「殺してやる」と言ったのがよそもののフォーチュンしかいないから、住民はみんな彼女が犯人だと決めつけてしまって、保安官助手のカーターに「捕まえろ!」と迫ったりする。
 こうなるともう自分で犯人を探すしかない。今回は〈シンフル・レディース・ソサエティ〉のアイダ・ベルとガーティのパワフルおばあちゃんコンビだけでなく、他にもいろいろな人が協力してくれます。
 CIAという特殊な環境下で人を疑うことやだますことばかりしてきたフォーチュンにとって、損得なしで信頼できる友だちができるのは初めての上、戸惑うことではあるんだけど、「あれ、けっこういいかも?」とも思い始める。私としてはのちのちバレる時のことを考えると、ちょっと怖い……。うっ、面白いから気づかなかったけど、これは私の苦手な「ヒロインが嘘をついている」シチュエーション……。しかしこれはコメディだし、細かいことはよくわからないながらも多分みんな気づいているんだと思うのよね。みんなフォーチュンの嘘も込みで、受け入れているんだと思うんだよなあ。だといいなあ。
 これを気に入った方には、ぜひともリンダ・ハワードの『心閉ざされて』をおすすめしたいです。ほぼ話一緒ですよ(´ω`;)。いや、それは乱暴かしら。でも、町のどうしようもないクズ女が殺されるところや、犯人としてヒロインも疑われる(第一容疑者はヒーロー)ところや、南部の取り繕った「礼儀」の裏に隠された真相みたいなものなど、けっこう共通点多い。シリアスなロマンスですけどね。
 本音と建前がある日本の村社会とアメリカ南部流の「礼儀」には似たところがあって、共感しやすく読みやすいと思うんだよね。
 フォーチュンの次作も期待しています。しかしこのペースでは、毎週のようにこの小さな町で人が殺されていくのでは──と危惧したりして(;゚д゚)。
(★★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ロマンス以外 創元推理文庫 ★★★★ シリーズ 資料用

No title

こんにちは。「ワニの町…」の続編、出てたんですね!待ってました!アップしてくださってありがとうございます。古本も出てるみたいなんで買ってみます。ちょっと今、自分の中でクイーン祭りしてるのでこれが落ち着いたら読みたいと思います。

コメントありがとうございます

>misakiさま
コメントありがとうございます!
そうなんですよー、今回も楽しめると思いますよ!
クイーン──『ボヘミアン・ラプソディ』でしょうか。私も見に行きたいと思っているのですが、今は無理かも……大画面で見ないとダメとの噂も聞いているのに(´・ω・`)。

No title

実は今日も見に行ってしまいました。最初にドルビーアトムス?で見たせいか音楽が忘れられなくて(もともとクイーンが大好きなんですけどね*ストーリーは凡調です)もう一度どうしても見たくなって。。。でももうどこの映画館も音がいい部屋でやってなくて。。時間的なこともあってTOHOシネマ日比谷の一番広い部屋(12番)に期待を込めて行ってきました。そうしたらビルが古いせいなのか、音が昔の映画館のようにこもって聞こえて。。まぁ映画館らしいといえばそうなんでしょうけど、音楽メインで見に行ってるのでね。こんなことなら日比谷ミッドタウン内の小さい部屋にすればよかったです(新しいから)。口直しに近所のイオンシネマにもう一回行こうと思ってます。もうドルビーアトムスではないですけどね(ここは新しいのでどの部屋も音がクリアなんです)。
とにかく音楽が最高なんです!映画館で見ないと損しますよ~(笑)
お話は、いたって普通です。

やはりー

>misakiさま
やはり『ボヘミアン・ラプソディ』でしたかー。
私、見るのならIMAXでー、と思っていたのですが、もういつも行くところではやってないかもです……。IMAXなら音もある程度いいですし。
音響にこだわるなら、チネチッタ川崎のLIVE ZOUNDというのがいいって昨日ラジオで聞きましたよ!

No title

こんにちは。川崎は応援上映も盛り上がってるみたいですよね。でもちょっと路線的に遠いので。。どこの応援上映も夕方からが多くて行けません。ということで、11月30日に近くのイオンシネマに3回目見に行きました。そうしたら最近日比谷でドルビーアトムスでやり始めたじゃないですか!ま、都内に行くのはもうしんどいのでいいですけど。。。3回目なので音楽の場面以外では寝ちゃいました(笑)ハハハ。私的には音楽制作の場面だけでいい感じです。。。(´∀`*)

今週から「ミスコン…」を読み始めました~(^^)面白いです!!

見ました

>misakiさま
私も『ボヘミアン・ラプソディ』見てきました〜。感想も書きましたよ〜。
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
    ★★★★からがおすすめです。
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