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2019 · 03 · 05 (Tue) 19:06

◆『あなたにお熱』シャーロット・ラム

◆『あなたにお熱』シャーロット・ラム(ハーレクイン)
 画家のサラは、同じく画家の義兄グレッグと暮らしている。血はつながっていないが、本当の兄妹のように仲がいい。そんなある夜、サラは銀行家のニックと出会った。翌日、彼と偶然再会するが、彼はグレッグとサラが恋人同士だと誤解しているようだ。("Fever" by Charlotte Lamb, 1982)

 私が積ん読の古いものばっかり読んでるからなんですが、原題の「Fever」に「お熱」という訳語を当てることに時代を感じる。「お熱」はもう死語かしらね。今だと「お熱」をどう言い換えるか、と考えても、適切な言葉は浮かばない。「夢中」くらいかなあ。
 それはさておき、内容はすれ違いものです。シャーロット・ラムらしくけっこう淡々としている。初動がダメダメなところもシャーロット・ラムのヒーローっぽい。上流階級のお金持ちで、顔も仕事も素晴らしい男なのに、実はヒロインが初恋、という話です。
 初恋なので初動をしくじるというか、一気に嫉妬にかられて、なんにもスマートにできないヒーローのニック。初恋という自覚がないからだろうけど、自覚があれば「きちんとおつきあいしたい」と告るところから始められる……かな(´ω`;)? そう言ったとしても、「じゃあ義兄と暮らすのはやめて、僕が用意したアパートに」とか言い始めて、ヒロインのサラを激怒させそうです。そういうのハーレは多いし。まあまあ乱暴なのも、時代を感じる。
 あとタイミングも悪い。デート中にグレッグから電話がかかってきて、サラは帰ってしまうのですが、それは闘病中の友人が亡くなったから。彼の奥さんを支えるために帰るのです。その友人のことはニックは知らないわけだし、ちょっと言いにくいことではある。そして、ニックはまた誤解してしまう。
 次第にサラは、「きっと縁がないんだわ(´・ω・`)」みたいなあきらめムードになっていく。銀行家は上流社会の一員だし、自分のような売れない画家ではつりあわないだろう、とも思っている。その気後れを隠すためなのか、なんかこう、つっかかるように話してしまうんだよね。お互い意識しすぎて、話もちゃんとできないのです。これだけ偶然(´∀ ` ;)会うんだから縁がないなんてことないだろうけど、とにかく間が悪い二人です。
 後半で二人のためにお膳立てしてくれる人が出てきて、なんとかうまくいくのですが、ちょっとだけ出てくるテリーという家政婦さん(お膳立てする人ではない)の印象がなかなか強烈だった。なんでこんな終わりの方に面白いちょい役を出すんだ……。まあ、前半に出したら、なんの話かわかんなくはなるよね。
(★★★☆)

最終更新日 : 2019-03-05

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