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■『ロマンティックじゃない?』

『ロマンティックじゃない?』"Isn't It Romantic?" 2019(Netflix)
 建築士のナタリーはロマンティックコメディ映画が大嫌い。映画と現実との落差にうんざりする毎日を送っていたが、ある日地下鉄で強盗に襲われ、頭を強打し気を失ってしまう。目が覚めると、どうも様子がおかしい。病院なのにそこら中に花があり、医師はセクシーなイケメンで、家に帰ると無駄に広くて豪華、犬も言うことを聞く──。なんとナタリーは、ロマンティックコメディの世界に迷い込んでしまったらしい!?(監督:トッド・シュトラウス=シュルソン 出演:レベル・ウィルソン、リアム・ヘムズワース、アダム・ディヴァイン、プリヤンカー・チョープラー、他)



「転生したら大嫌いなロマコメの住人になってしまったのだが!?」というタイトルでもいい(´ω`;)。
 ラジオで紹介されていたので、タイトルを最初は「ロマンティックではない」という否定形だと思っていて、ヒロインがフラグをバッキバキに折っていく話かと思ったのですが、そうじゃなくて、「ロマンティックよね〜(´∀ ` )」という肯定の意味だった。まあ、原題どおりなんですけどね。
 ヒロインのナタリーは、子供の頃はロマコメ映画が大好きだったけど、母親に否定されてから嫌いになってしまった。建築士として働いていて、仕事はできるけどプレゼンや人前に出ることが苦手で、なかなかはっきりものが言えない。太っていることはそれほど気にしていないようだけど、イケメンの視界からあたしは消えているような──そんな現実と、ロマコメ世界のお約束との乖離ぶりにうんざりしている。
 それが気を失って目が覚めたら、世界がロマコメ一色になってしまう。病院も街もパステル調で花がいっぱい、人はみんなハッピーでイライラも意地悪もしない、部屋は豪華でおしゃれな服や靴でいっぱい、それを上手にコーディネイトしてくれるゲイの隣人もいる。とにかく戸惑うナタリー。しかも、今まで仲が良かった同僚がライバルになってしまったり、出会うイケメンがみんな口説いてきたり、街中の人が突然踊りだしたり、汚い言葉を言おうものならどこからか「ピーッ!」と入る。「PG13かよっ(゚Д゚)!」というところがおかしかったですね。もちろんベッドシーンは朝チュンです。
 元の世界に戻るためには、とにかくお話を終わらせりゃいいんだろ、とお金持ちでとびきりのイケメン・ブレイク(リアム・ヘムズワースですから、無駄にセクシー)と恋に落ち(たふりをし)てハッピーエンドを目指すナタリー。だが、元の世界でも親友だったジョシュが美女と知り合い、結婚することになり、心が揺れる。自分が本当に愛しているのは誰? ──というお話です。
 私、そんなにロマコメ映画は見てないので、あまりいい観客ではないのですが、「お約束」の羅列には笑いました。特に、

「この曲は! 服の着せ替えシーンが始まりそうな曲!」

 というところがおかしい。「やらねえよ(゚Д゚)ゴルァ!!」とナタリーはキレるんですが(´∀ ` ;)。
 使われている音楽も映画オマージュが多いようですが、ワタシ的にはけっこう古いというか、なじみの曲ばかりで、ロマコメに使われやすいというか、つまりみんな大好きな曲だったんだな、と思いました。
 ラストの「自分が本当に愛している人」がよかったですよ。やっぱりそこから始まらないとね、という物語でした。
 そして、見たあとつい考えてしまった。「転生したらハーレクインの世界に迷い込んでしまったのだが!?」を(´ω`;)。
 もし私がヒーローの秘書だったら、仕事のあとに食事なんて誘われても行けそにない。だって家帰って着替えなきゃでしょ? めんどくさいですよ……。家でお風呂入ったら、そのあとは出たくない。週末の出張とかにつきあわされても、一緒の宿にならないように必死に画策するな。まあ、ヒロインはヒーローのことが好きだから流されるんだけどさ。しかし迷い込んでしまったのなら、異様に強引で自信満々なセクハラ野郎をなんとか交わさなければならない。強く出られると割とすぐ(´・ω・`)ショボーンとしそうだけど(言われ慣れてないから)。
 ハーレクインの世界って、服とか食事とかけっこう適当だよね。日本人からすると合わせなそうな色合いのものとか平気で着るし、モコモコ部屋着はありだとしても絶対にジャージとかスウェットとか着てる気配は出さないし。食事も、ステーキとサラダとか、ビスケットとポテトとか、イギリスが舞台だと高確率でスクランブルエッグとオムレツが出てくるけど、基本的に味気ない。これは古いものだけなのかな。最近のはどうなんだろう。
 そういえば、この映画の中で「差し入れ」として出てくるのはやっぱりテイクアウトの中華であった。決して「おにぎり」とか「牛丼」とか「唐揚げ弁当」にはならない。ハーレも寿司すらほとんど出てこないよね。米が! 米が食いたいのよ! チャーハンじゃなくて(゚д゚)! チャーハンおいしいけど!
 映画で披露される「ロマコメのお約束」の中に、「ヒロインはラストになるとスローモーションで走る」というのがあったんだけど、ハーレはなんだろうか──いろいろありすぎて決められないけど、「どうまとめんだよこれ」という状況の時には「ヒーロー、ヒロイン、あるいは両方が事故に巻き込まれる」というのがあるなー。死にそうになってようやく誰を愛しているかわかる、という安易になりやすいラスト。お金持ちだから、自家用飛行機の事故が多い。これが出てくると私は、「やっぱそれかよ(-ω-;)」と思ってしまいますけどねー。
 と、妄想がはかどったので、映画の評価はオマケだ!
(★★★★)
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theme : 映画レビュー
genre : 映画

tag : ★★★★ ロマンス映画

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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