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2008 · 12 · 09 (Tue) 00:26

◆『トスカーナの晩夏』スーザン・エリザベス・フィリップス

◆『トスカーナの晩夏』スーザン・エリザベス・フィリップス(二見文庫)
 マネージャーに全財産を持ち逃げされ、婚約者にはふられ、心理学者の名声も地に落ちたイザベル。静養するために借りたイタリア・トスカーナの農家で、家主であるハリウッド俳優ロレンゾから迫られる。

 うーん……。スーザン・エリザベス・フィリップスのヒーローって、ヘタレが多いと思うし、ヘタレ自体は大好きなんですが、この作品のヒーローはヘタレというより、ズルイまま終わってしまった。
 自身の弱さをズルさに転換してしまうのは、別にいいんです。人間、誰しもそういうことあるし、何より俳優なんだし。だますことが職業なんだから。
 けど、それを自覚しないままに終わるのって、私としては納得できない。ていうか、それではあまりにもリアル過ぎる。こういうのって現実には絶対にうやむやになるだけで、まあ何となく忘れても他に大きなボロがない限り、なりを潜めるものですが、ロマンス小説としてどうなのよ、と思うのです。
 一応行動で示しはしたけど、ヒロインにも謝ってあげようよ、と妙に細かいことが気になって仕方なかった。他の作品のヒーローだって、こんなものなのかもしれないけど、私にはどうしてか突出して見えてしまって。
 あと、ああいうまとめ方って──西洋の人ならいいかもしれないけど、私、日本人だし、やっぱりこれも妙にリアルというか、「現実にはそんなもん」みたいなあっけなさが残る。私はロマンスが読みたかったんだよ~!
(★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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