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◆『エルドラドの罠』イヴォンヌ・ウィタル

◆『エルドラドの罠』イヴォンヌ・ウィタル(ハーレクイン)
 ジーナは、名付け親イヴリンが住むエルドラド館で過ごす時間を大切に思っていた。古く美しい館だが、イヴリンの家族はバラバラだ。特に息子のジャーヴィスとは折り合いが悪いらしい。その後イヴリンが亡くなり、悲しみに暮れるジーナをジャーヴィスは誘い出し、エルドラド館へ招く。「きみがぼくと結婚すれば、いっしょにここに住めるよ」──昔からあこがれていたジャーヴィスの言葉に、ジーナの心は揺れる。("Eldorado" by Yvonne Whittal, 1987)



 久しぶりに昔のハーレの典型みたいな作品を読みました。実際古い。1987年の作品ですもの。
 エルドラド館を相続するための付帯条項に、ヒロイン・ジーナと結婚して一年一緒に暮らさないといけないということを知ったヒーロー・ジャーヴィスは、彼女を籠絡するために強引に接触する。元々十代の頃にこっちにのぼせていたのは知っているし、こんなんチョロいチョロい、と思って誘惑して、見事結婚に成功。しかし結婚式の日にあっさりバレて、地獄の新婚生活の始まりです(´ω`;)。
 この誘惑シーンがほんとに強引で、まったく自分のことしか考えていないし、「チョロい」というかジーナをなめきっているのがありありとわかって、とても不快でした(-"-;)。その強引さの理由はもちろん免罪符にならないし、それにしたってもう少し相手に敬意を払ってもいいだろって感じで。ジーナもこんなになめられてるのにそれに毅然と対応できない。「礼儀に反する」みたいなことまで思ってさ。礼儀に最初から反してるのはジャーヴィスなのに(゚Д゚)! けど、彼は弁護士なので丸め込まれるんですよね。後ろめたいから話をはぐらかしまくって煙に巻く。
 ジーナに余計なことを吹き込む横恋慕女に対しての対応も適当です。よくあるよね、「自分はやましいことしてないから、説明は不要だ」みたいな思うヒーロー。そういうことじゃないんだよ! お前がどう思うかとか何もしてないからではなく、信頼関係の問題なんだからさ! 女を放置しとけばそれが答えだって思われても仕方ないじゃないですか。
 まあ、そんな感じのなめくさった態度のヒーローと、毅然とした対応ができずすぐ肉欲に流される子供っぽいヒロインのお話でした。最後は離婚手続きをジャーヴィスが進めることにより、エルドラド館を手放すことになるが、それをジーナが止めて、という終わり方。
 手放しちゃえばよかったのに(゚д゚)! どうせ金持ちなんだから、仲直りしてから買い直せばいいんだよ。離婚して館がなくなって、まっさらになってやり直せば、ある程度の誠意になるじゃないですか。
 それは母の気持ちを踏みにじることになるので、ハーレではそういう選択はしませんが、こういう「結婚」を条件に財産とか屋敷を相続みたいな話は、まあまあモヤモヤします。ジーナがジャーヴィスのこと好きだったからいいけど、なんとも思ってなかったらその強引さに恐怖を持つかもしれないし。お互いなんとも思っていない状態の方がややこしくないだろうけど、やはりハーレでそれはないのよねー。
(★★☆)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★☆

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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