02
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
15
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
   

▽『生きるか死ぬかの町長選挙』ジャナ・デリオン

▽『生きるか死ぬかの町長選挙』ジャナ・デリオン(創元推理文庫)
 シンフルの町長選挙に満を持して立候補したアイダ・ベル。しかし対立候補のテッドが殺され、アイダ・ベルは逮捕されてしまう。彼女の無実を信じるフォーチュンとガーティは、真犯人を見つけようと奮闘するが、先々で騒動を巻き起こす。("Swamp Sniper" Jana DeLeon, 2013)
・〈ミス・フォーチュン・ミステリ〉シリーズ第3作




 先日読んだ『ハーレクイン・ロマンス 恋愛小説から読むアメリカ』に、「ミス・フォーチュン」とは「不運・逆境の意」と書いてありました。シリーズ名も〈ミス・フォーチュン・ミステリ〉だけど、日本では1作目『ワニの町へ来たスパイ』にちなんで〈ワニ町シリーズ〉で定着しているようですね。
 さて、名前のとおりに不運続きのフォーチュン。その逆境をなんとかしようと奮闘すればするほど、さらなる不運に見舞われる。そうは言っても優秀なCIA工作員である彼女とベトナム戦争時の元軍人アイダ・ベルとガーティはめげない。めげない(´ω`;)? 懲りないって言う方がいいのか。
 殺された対立候補のテッドを調べるうちに謎が多いことに気づいたフォーチュンたちは、ついに正体をつきとめる。その過程で、彼がゆすりを働いていたこともわかるが、違法な手段で手に入れたものは裁判では証拠にならないので、保安官助手のカーターに情報提供もできない。
 今回はこのカーターがだいぶかわいそうなお話だった。アイダ・ベルが犯人とはみじんも思っていないけど、状況的に怪しいのは彼女しかおらず、住人も彼女を逮捕することを望んでいる。判事からのプレッシャーもあり、いろいろ板挟みな上、他の保安官たちも役に立たない。優秀ゆえに一人で町を駆けずり回り続けるという超ブラックな勤務体制に大いに同情しました。それだけじゃなく、町や住人の変化に心痛めてもいる真面目なよい人なので、より気の毒に感じました。
 しかも今回、フォーチュンとなんかいい雰囲気になってきてね! 少しロマンスもからんでくるのかしら、と思ったんですが、思わぬ方向からサブキャラが登場して。いや、次の巻に彼が出るとは限らないんだけど、かなり短いスパンで話が展開するのがこのシリーズの持ち味らしいので、出そうだな。そうなるとロマンス的には波乱の展開に!? しかし私としては、フォーチュンちに転がり込んだ猫の方が気になる。
 ていうか、前作『ミスコン女王が殺された』「毎週のようにこの小さな町で人が殺されていくのでは」と危惧していたんだけど、なんとまだ2週間しかたっていないとは──毎週どころの騒ぎではない(´ω`;)。
 相変わらず三人がドタバタと大騒ぎしながら殺人事件を解決するという話で、〈シンフル・レディース・ソサエティ〉のお年寄り二人はフォーチュンの足を引っ張りまくる。私は基本的にこういうお話は苦手なはずなんだけど、これではあんまり気にならない。なぜなんだろうと考えてみると、フォーチュン自身が彼女たちと一緒に行動したいと思っているからなのではないかと気づく。自分が絶対にフォローに回らないといけないことは重々承知なんだけど、それでも彼女たちの手助けがしたいとか、自分を手伝ってくれる彼女たちの気持ちがうれしいとか、そういう気持ちがまずあるからなのかな、と。そういう純粋なことと無縁の世界にいたフォーチュンだから、気持ちに嘘がないんだよね。
 これ以降もこんな感じで、いいバランスでお話が進むといいな、と期待します。
(★★★★)
web拍手 by FC2

theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ロマンス以外 創元推理文庫 ★★★★ シリーズ

Secret

文字を大きく・小さく

    Twitter&ランキング



    いつもありがとうございます♪


    書評・レビュー ブログランキングへ

    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
    にほんブログ村

    最新記事

    カテゴリ

    ユーザータグリスト

    最新コメント

    最新トラックバック

    リンク

    RSSリンクの表示

    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    検索フォーム

    English Translation

    English English得袋.com

    アンケート

    QRコード

    QRコード

    FC2カウンター

    カレンダーと月別アーカイブ

    プルダウン 降順 昇順 年別

    01月 | 2020年02月 | 03月
    - - - - - - 1
    2 3 4 5 6 7 8
    9 10 11 12 13 14 15
    16 17 18 19 20 21 22
    23 24 25 26 27 28 29


    プロフィール

    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
    ★★★★からがおすすめです。
    くわしい注意書きは→コチラ
    リクエストは→コチラ

    最近読まれている記事

    ブログパーツ

    最近の拍手ランキング

    人気の記事

    本ブログ村PVアクセス

    ユーザータグ

    ★★★★☆ ★★★★ シリーズ ロマンス以外 角川文庫 ★★★☆ ロマンス映画 創元推理文庫 ラズベリーブックス ヒストリカル その他の出版社 ★★☆ 資料用 サスペンス/ミステリ コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) MIRA文庫 ★★★ ライムブックス 扶桑社ロマンス 新潮文庫 ★★★★★ ハヤカワ文庫 マグノリアロマンス フローラブックス 集英社文庫 パラノーマル アンソロジー 二見文庫 ヴィレッジブックス ★★ ランダムハウス講談社 ★☆ ソフトバンク文庫 サンリオ 文春文庫 ラベンダーブックス ラベンダーブックス(幻冬舎) オーロラブックス(宙出版) 講談社文庫