2020 · 05 · 02 (Sat) 16:04 ✎
□『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』"The Happytime Murders" 2018(APV)
フィルは、パペットと人間が共存するロサンゼルスで私立探偵をやっている。彼はパペットとして初めての警官だったが、のちに解雇されたという過去を持つ。そんな彼の元にサンドラというパペットが訪ねてくる。脅迫されていると言う彼女の証言から、あるポルノショップへ向かうフィル。そこで友人のパペットとばったり出くわすが、突然侵入してきた何者かによって友人は殺されてしまう。(監督:ブライアン・ヘンソン 出演:メリッサ・マッカーシー、マーヤ・ルドルフ、ジョエル・マクヘイル、エリザベス・バンクス、他)

フィルは、パペットと人間が共存するロサンゼルスで私立探偵をやっている。彼はパペットとして初めての警官だったが、のちに解雇されたという過去を持つ。そんな彼の元にサンドラというパペットが訪ねてくる。脅迫されていると言う彼女の証言から、あるポルノショップへ向かうフィル。そこで友人のパペットとばったり出くわすが、突然侵入してきた何者かによって友人は殺されてしまう。(監督:ブライアン・ヘンソン 出演:メリッサ・マッカーシー、マーヤ・ルドルフ、ジョエル・マクヘイル、エリザベス・バンクス、他)
この記事書くまで、「パペット」じゃなくて「マペット」だと思ってたよ……。
ジム・ヘンソン(マペット作家の第一人者。故人)の息子が監督しているし、プロデューサーも娘なのになぜ「マペット」と言わないのか──字幕版だったのに「マペット」って思い込んでたから、セリフでも使っていなかったのか確認できないのですが(レンタル期間が終わってしまった(´・ω・`))。でもまあ、現在の「マペット」の商標を持ってるのってディズニーみたいなので、それでだろうねえ。『ザ・マペッツ』ってディズニー映画だったのね。
まあ、この内容で「マペット」を使われるのはちょっとワタシ的にもモヤモヤする(´ω`;)。
メリッサ・マッカーシーは、2018年に『ある女流作家の罪と罰』でアカデミー賞、この作品でゴールデンラズベリー賞の主演女優賞にノミネートされて、ラジー賞の方を受賞しちゃったんだけど、まさに最高と最低の演技が見られるという両極端。とはいえ、今までの彼女のキャリアからするとこっちの方が正統派?であるとも言える、お下品なコメディです。
パペットなのにお下品? と思うかもしれませんが、あらすじにあるようにのっけからポルノショップでの殺人事件ですから。以降も下ネタばかりで、完全に大人向けです。ハードボイルドテイストの大人向けコメディにパペットを絡ませて、あんまりうまくいっていない、という感じの映画です。
でもまあ、私としてはそんなに、世間で言われているほどひどい映画とは思わなかった。割と「まあまあ楽しいじゃん」と思いながら見てたんだけど、サンドラの正体に関しては納得いかなかった。
実はサンドラは、最初からフィルをおとしめて復讐するために近づいたきたパペットなのです。どうしてかというと、フィルの警官解雇のきっかけになった誤射事件で死んだのが彼女の父親なのですよね。この事件時には、フィルの相棒の刑事コニー(メリッサ・マッカーシー)も撃たれ、彼女の命を救うためにパペットの肝臓(布とパンヤ?)を移植したとかなんとか、そういう話もある。その設定も活かしきれていない気がするけど、「父親の復讐」をするサンドラに対して事件当時のフォローはどうだったのかとか、誠心誠意謝罪を尽くしてもこうなってしまったのかとか、そういうのはよくわからないわけです。
私ってけっこう「人の不幸の上に成り立つハッピーエンド」ってすごく疑問に思ってしまうのです。ただ、話を作る上でなんとなくそういう展開になっていってしまうというのもわかるし、それがいけないってわけじゃないのです。ただその「不幸になった人」のことは忘れないでいてほしい、と願うだけなのです。放りっぱなしにしてほしくないだけ。たとえ犯人であっても。
放りっぱなしだったな(´-ω-`)……。
これがなかったらもう少し寛大な評価にしようと思っていたのですがね。「人の不幸の上に成り立つハッピーエンド」って、私にとって割と地雷な設定であるというのに気づいたよ。
(★★☆)
ジム・ヘンソン(マペット作家の第一人者。故人)の息子が監督しているし、プロデューサーも娘なのになぜ「マペット」と言わないのか──字幕版だったのに「マペット」って思い込んでたから、セリフでも使っていなかったのか確認できないのですが(レンタル期間が終わってしまった(´・ω・`))。でもまあ、現在の「マペット」の商標を持ってるのってディズニーみたいなので、それでだろうねえ。『ザ・マペッツ』ってディズニー映画だったのね。
まあ、この内容で「マペット」を使われるのはちょっとワタシ的にもモヤモヤする(´ω`;)。
メリッサ・マッカーシーは、2018年に『ある女流作家の罪と罰』でアカデミー賞、この作品でゴールデンラズベリー賞の主演女優賞にノミネートされて、ラジー賞の方を受賞しちゃったんだけど、まさに最高と最低の演技が見られるという両極端。とはいえ、今までの彼女のキャリアからするとこっちの方が正統派?であるとも言える、お下品なコメディです。
パペットなのにお下品? と思うかもしれませんが、あらすじにあるようにのっけからポルノショップでの殺人事件ですから。以降も下ネタばかりで、完全に大人向けです。ハードボイルドテイストの大人向けコメディにパペットを絡ませて、あんまりうまくいっていない、という感じの映画です。
でもまあ、私としてはそんなに、世間で言われているほどひどい映画とは思わなかった。割と「まあまあ楽しいじゃん」と思いながら見てたんだけど、サンドラの正体に関しては納得いかなかった。
実はサンドラは、最初からフィルをおとしめて復讐するために近づいたきたパペットなのです。どうしてかというと、フィルの警官解雇のきっかけになった誤射事件で死んだのが彼女の父親なのですよね。この事件時には、フィルの相棒の刑事コニー(メリッサ・マッカーシー)も撃たれ、彼女の命を救うためにパペットの肝臓(布とパンヤ?)を移植したとかなんとか、そういう話もある。その設定も活かしきれていない気がするけど、「父親の復讐」をするサンドラに対して事件当時のフォローはどうだったのかとか、誠心誠意謝罪を尽くしてもこうなってしまったのかとか、そういうのはよくわからないわけです。
私ってけっこう「人の不幸の上に成り立つハッピーエンド」ってすごく疑問に思ってしまうのです。ただ、話を作る上でなんとなくそういう展開になっていってしまうというのもわかるし、それがいけないってわけじゃないのです。ただその「不幸になった人」のことは忘れないでいてほしい、と願うだけなのです。放りっぱなしにしてほしくないだけ。たとえ犯人であっても。
放りっぱなしだったな(´-ω-`)……。
これがなかったらもう少し寛大な評価にしようと思っていたのですがね。「人の不幸の上に成り立つハッピーエンド」って、私にとって割と地雷な設定であるというのに気づいたよ。
(★★☆)
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最終更新日 : 2020-05-05